52.偵察4
そうして偵察を行うグループは3つと私だけというグループ? 分けとなった。因みに先ほどのメンバーは私以外顔見知りということもあり、あの3人で組むことになっている。まぁ、私のことを良く思っていない人も居たから多分これで丸く収まったのだと思う。
「まぁ、少し時間が掛かったが一応、仮パーティができたと思う。一部は例外だが、これからの予定を伝える。まず、出発に関しては各々パーティで準備ができたら出発してくれ」
「それじゃあ、すぐに出発してもいいの?」
「あぁ、構わない。ただ、遅くても夕方までに戻って来るように。あまりにも遅いと捜索をする可能性があることは理解していてくれ」
そう言われたので私達は頷いた。すると、一人の冒険者がこんな質問をしてきた。
「ある程度調べたら早めに切り上げてもいいの?」
「別に構わない。無理はせずに調べられる範囲で調べてもらえればいい。お昼頃に戻って来ても問題はないからな」
なるほど。出発は多分、ゲンツさんの説明が終わってからで夕方までにはこの場所に戻ってこればいいのか。と思った。そう考えると今回の偵察はかなり緩いのかな? と思った。勝手な想像かもしれないけど、偵察と聞いて想像していたのはいい情報を見つけるまで戻ってきたらいけないのかと思っていたから……。
「予定としては以上だが何か聞きたいことはあるか?」
ゲンツさんはそう聞いたが質問が出なかった。
「大丈夫のようだな。偵察の仕方はそれぞれに任せるが気を付けてみてくるように、それでは各自準備に取り掛かってくれ」
そう言うと冒険者達は自分達の馬車の方へ移動を始めたので私も一旦馬車に戻ろうと思った。一応、食料は馬車の中に置いて来ているからある程度持って行かないと不思議がられるかな? と思ったからだ。




