48.見張り3
そうしてユアと一緒に周囲の見回り? をしていたのだが、私達がいる方にやってくるゴブリンが多すぎて対処が大変だった。
私達の前に見張りをやっていた人達でさえあれだけの魔物を倒していたから同等以上の可能性が高いだろうな……。と思っていたのに戦闘とその魔物の処理と言うのを見張りが終わるまでずっと続いた。
いくら何でもゴブリンが湧き過ぎだということが分かる。本当にどれだけのゴブリンを相手にしたか……。途中、ユアが何度か対処しきれなくなりそうになり、風魔法を使ってゴブリンの死体を量産していたほどだからどれだけの数を倒したのだろうと思った。まぁ、数えるのが面倒臭いのでそんなことはしないが……。
そんなことがありながらなんとか見張りのお仕事をこなした私達であった。
馬車に戻るとユアが近くに腰を掛けてぐったりとしていた。
「ユア、大丈夫?」
「な、なんとか……。でも、かなり疲れたから休憩をしたいの」
「まぁ、それくらいなら大丈夫じゃない?」
とそんなことを話しているとゲンツさんとゼロスさんが馬車へと戻ってきた。すると私達のことをみたゲンツさんがこんなことを聞いてきた。
「……ユアは大分とぐったりしているようだがレーナは平気なのか?」
「まぁ、これくらいなら……」
「そうなのか……。とりあえず、休憩をしながら朝食を摂ってくれ。しばらくは休めるはずだからできる限り体力の回復に努めるように」
「はい」
「わ、分かりました……」
それから朝食を摂って、ゲンツさんが冒険者達を集めるまでのんびりと休憩をしながら武器の手入れなどを行っていた。




