表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
・・・自由に生きよう!  作者: 夜叉神
第五章 ゴブリン集落襲撃
497/846

37.偵察メンバーの捜索2



 そうして森の中を歩いているとやや開けた場所に出た。ただ、開けた場所と言っても木々を抜けただけで、その先には崖だが……。


「……この辺りで一度休憩をしよう」


 するとゲンツさんがそう言ったので、ここで一休みすることになった。私は近くに転がっていた岩に腰を掛た。そして持っている水筒から水を飲んで一息つくと、ゲンツさん達も似たようなことをしていた。


「そろそろ戻らないと戻ることが難しくなりそうだな……」


「そうですね」


「それじゃあ、もう戻るのですか?」


「そうだな。手がかりがほとんどないから合流するのが難しいかもしれん」


「そう言えばですけど、どこで拠点を作っているのかとかは聞いていないのですか?」


「一応、聞いてはいるがそれは俺達が馬車を停めたところだ」


「どういうことですか?」


 聞いていた拠点には誰も居なかった。報告をしに来た人がいたのにそんなことがありえるのだろうか?


「一応、偵察をして戻ってきた冒険者達によると馬車を止めた場所に拠点を作ってあるとは聞いたが、ゴブリンの集落が大きいから、何かあった際には移動をするという話も聞いている」


 え? それって……。


「そうだ。何があったのかは分からないが移動せざるを得ない状況になったのだろう」


「でも、あの場では何も聞いていないけど、伝えていないということ?」


「そうだ。とも言えるかもしれないが拠点があるかもしれないということは伝えていない。ギルドに伝えに来た冒険者達が今の人数で拠点を作ることは危険かもしれないから移動しながら集落について調べる可能性が高いと言っていたからだ」


「……なるほど」


 まぁ、嘘は伝えていないが偵察メンバーだけではリスクが大きすぎたということは分かった。


「もしかしたら、その偵察メンバーがギルドに拠点だと教えた場所に確認に来たりするかもしれないってこと?」


「その可能性もあるが念の為探している。ついでに少しでもゴブリンが減ってくれたらと思い他の冒険者達にも危険がない範囲で捜索のお願いをした部分もある」


 ギルド職員だからいろいろなことを想定しながら考えている感じかな? でも、どうして私達に教えてくれたのだろう? と思った。


「それなら、どうして私達には教えてくれたの?」


「……何となくだ。ただの俺の勘かもしれないがよくないことが起こりそうな気がしてならん」


 その話を聞いて本当によくないことが起こりそうな気がしてきた。そもそも道中で倒したゴブリンの数でさえかなりの数だった。ギルドから聞いていた1000匹以上という話だったが道中の間で倒しているのでは? と思う程にはかなり遭遇してきたから……。


「ゲンツさんがそう言うということは俺達にとって本当にヤバいことになっているかもしれないな……」


 とゼロスさんがそんなことを呟いた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ