29.野営3
冒険者達が各々の場所に戻っていったので、後は寝るまで自由時間となった。自由時間と言っても後少しで日が沈むのでできることはそれなりに限られるが……。
「レーナちゃんはこれからどうするの?」
「う~ん。ほとんど馬車で移動をしていたから少し体を動かしてこようかな?」
「何をするの?」
「せっかくだし、おいしいものを食べたいから狩りにでも行ってようかな? と思っているよ?」
「え? こんな時間に?」
するとユアは驚いて聞いてきた。まぁ、普通は夜に山や森に入ったりはしないから驚いたのだろうと思った。
「うん」
「で、でも、夜の森は特に危険だよ?」
「大丈夫、夜に狩りをしに行ったこともあるから」
確か、屋敷に居た頃に何度か夜に鳥などを狩ったことがある。まぁ、魔法とかもあるわけだし、それほど問題はなくできると思う。
「……本当に?」
「大丈夫だって、ちょっと食べれるものを狩って来るだけだから」
「そうなの……。分かったの。気を付けて戻ってきてね?」
「了解」
そう言って私は森の中へと入った。
森の中では、魔法を使って何か生き物がいないか、確認していくが入った時間が遅かったということもあって既に辺りは真っ暗。一応、夜目が利くから特に問題なく獲物を探すことができそうな感じだ。とそんなことを思っていると鳥が2羽、木に止まっていることが分かった。実際に確認をしてみると。鳥が2羽止まっていることが確認できた。私は弓を手に取り鳥に向けて矢を飛ばすと運よく2羽ともに矢が当たり落ちてきた。
私はその鳥を回収して血抜き作業を行ってからそれらをもって野営場所へと戻った。




