18.冒険者ギルドへ2
作業をしている冒険者の方に向かっているとゼロスさんが冒険者ギルドから出てきた。するとゼロスさんは近づいてきた私達に気付いて声を掛けてきた。
「ん? レーナの嬢ちゃんじゃないか。出発時間より大分早く来ているがどうしたんだ?」
「ちょっと体を動かしておこうかと思いまして……。そしたら、他の冒険者の人達が準備をしていたので私達も一緒に準備をした方がいいのかな? と思いまして」
「あ~、それは気にしなくてもいい。ギルドの方から直々に依頼を受けている冒険者達だから気にしなくてもいい」
それならとりあえず、遅れてはいないということか。
「そうですか。どうやら心配することはないみたいだよ? ユア」
「そ、そうなの。……よかった」
と言ってユアはホッとしたみたいだ。まぁ、早くから集まって準備をするという話を聞いていないのに他の冒険者の人達が準備をしていたらもしかして話を聞き逃したのかな? と思っても仕方ないかもしれないけど。とそんなことを思いながら、出発までにまだ時間があるのかを聞いてみることにした。
「あ、ゼロスさん」
「ん? どうした?」
「因みに出発するまでそれなりに時間がありますか?」
「まぁ、そうだな。馬車に物資を積んで冒険者達が集まったらグループ分けをして出発だからなぁ」
それならまだ時間がありそうだと思った。
「それじゃあしばらくは時間が空いているわね。ユア、せっかくだし訓練場を借りて軽く運動する?」
「は、はい」
そういう訳で私とユアは訓練場に移動して軽く戦闘訓練を行うことにした。




