1.ユアの成長
それからの日々は特に問題もなく2週間が過ぎた。
私はと言うとユアと一緒に冒険者として活動をしたりしながら日々を過ごしていた。ただユアには数日に1度、冒険者として活動しない休憩日を設けて休ませている。でも、ユアにはやることがなくて暇なようで、休みの日はルミアと一緒に勉強をしにいっているようだが案外楽しそうに過ごしている。
私はユアがお休みの日には、ユアと一緒には行かない森の奥へと入り人気がない例の草原で魔法の練習をしている。まぁ、頻度はそれほど高くないから魔法が上達しているのかはいまいち分からないけど、腕は鈍らないようには気を付けている。
リリとララはたくさんの仕事はしていないが任された仕事はちゃんとこなしているようで一安心。たまにルミアが確認に行ってお手伝いをしているみたいだけど大体大丈夫だと言っていた。
そんなことがありながら私はいつものようにユアと一緒にゴブリンやウルフの討伐を行っていた。
「レーナちゃん。私も大分ゴブリンの討伐に慣れてきたかな?」
「そうだね。最初の頃よりは戦闘時間も短くなったしかなり的確に止めを刺せるようになってきたと思うよ?」
「本当!?」
「うん。でも、慢心はしないように常に周囲に気を付けてね?」
「分かったの」
「あとはウルフの討伐がもっとできるといいんだけど、最近あまり見かけないわね……」
「そうかな? 結構見かけている方だと思うよ? むしろゴブリンとの遭遇がとても多いと思うけど……」
そう言えば以前にもそんなことがあったよね……。その時はオークが山の奥から出てきただけだったようでゴブリンとの遭遇は減った。でも、最近はその時と同等ぐらいには遭遇しているかもとそんなことを思った。




