212.いざ見学へ
私が驚いているとルミアはフローラの話が気になったようで話しかけていた。
「あ、あの、何を教わっているのですか?」
「まずは基本の読み書き計算、それから薬草や歴史、地理と言ったことかな?」
「歴史と地理とはどういったのものですか?」
「それはこの国の過去やどういった街、国があるのかということかな?」
「国っていくつもあるの?」
「そうだよ。私も多くは知らないけど、そう言ったことを教えてもらうところがここだよ」
フローラはルミアにそう説明をするとルミアは何か悩んでいる様子で私の方を見てきた。
「もしかして、どういったことをやっているのか知りたいの?」
そうルミアに問いかけると彼女は頷いた。まぁ、ルミアが気になるなら見てもいいけど他の子達は何て言うのかな? と思いながら視線を向けるとリリとララは興味があるようで、わくわくしているような目で私のことを見ていた。
「もしかしてリリとララも興味があるの?」
「「うん!」」
するとリリとララがそう言いながら頷いたので一応、ユアにも確認を取る。
「ルミア達がこういっているけど、ユアも見て行く?」
「うん」
「じゃあ、せっかくだし、覗いて行こうか?」
「「やったー!」」
するとリリとララが嬉しそうに声を上げ、ルミアはホッとした様子を見せていた。まぁ、見学をしようという話が決まるのはいいけど、中に居る人から許可がもらえないとそんなことできないというのが言いにくい……。とりあえず、教えている人にでも聞いてみてから彼女達に伝えようと思い、フローラにどこで見学のお願いをするのか聞くことにした。
「フローラ、どうやって見学の許可を貰えばいいの?」
「? 許可なんかなくても実際に体験できるよ?」
とフローラにそんなことを言われた。
「え? そうなの?」
「うん。前にも話したと思うけど、試験的な感じで教えているから誰でも受けることはできるよ?」
そ、そう言えばそんなような話を聞いたような……。と思いながら問題なく見学できるのならそれでいいかと思った。
「それなら、フローラに案内を頼んでもいいかな?」
「いいよ。私も行く所だから」
ということでフローラに案内してもらったのは大きめな部屋だった。




