203.ラナさんとの話
食堂に着くとラナさんが飲み物を飲みながら休憩をしていた。するとラナさんが私達に気付いて声を掛けてきた。
「レーナちゃん、皆を連れてどうしたの?」
「さっき話したことについてお願いがあってきました」
「……もしかしてルミアちゃん達のお手伝いのこと?」
「そうです。みんなでこの宿に泊まろうと思ってそれで……」
「分かったわ。雇うことについてはそこまで問題はないけど、どういった契約をした方がいいかな?」
「それは彼女達に……」
とそこまで言いかけたけど、リリとララには少し難しいかも……と思った。ルミアだったらもしかしたら大丈夫かもしれないけど、遠慮とかしちゃいそう。
「……私がラナさんと相談してある程度決めてもいいかな?」
「「うん」」
「は、はい」
私がルミア達にそう聞くと彼女達は頷いた。するとユアがこんなことを聞いてきた。
「少し離れたところに居た方がいいかな?」
「あ~、どっちでもいいよ? でも、少し難しいお話になるかもしれないからリリとララには分からないかもしれないけど……」
「じゃあ、ユアお姉ちゃんと遊ぶ」
「私も!」
と言ってリリとララはユアを引っ張って離れた席へと座った。ルミアはと言うと私とユアの方を見ながらどうしようか悩んでいる様子だった。
「ルミアちゃんは居てもらった方がいいと思うわ。いろいろとできることがあるからそのあたりのことでお話とかもしたいから」
「なるほど」
そう言えばラナさんと話したときにルミアはいろいろなことができるとか言っていたからその辺のことも考えると確かに居てもらった方がいいかもしれないと思った。
「それじゃあ、悪いけどルミアは一緒に話を聞いてもらってもいいかな?」
「は、はい!」
とルミアはやや緊張した様子で返事をした。
緊張するようなことは何も話さないはずなんだけどなぁ……。と私はそんなことを思った。




