195.宿へ
それからエレナさんを家まで送り届けた。
「レーナちゃん、今回はいろいろとありがとう」
「気にしないでください、普段は私がお世話になっていますから」
とそんなことを言い合いながらエレナさんと別れた。
「それじゃあ、宿へ向かおうか?」
「うん。ルミア達が待っていると思うし」
そうして私達は宿へと向かった。
宿に着くとラナさんがいるだろう食堂に顔を出すとそこにはリリとララもいた。
「あ、ユアお姉ちゃん、とレーナお姉ちゃんだ!」
「本当だ!」
そう言って私達の方にやってきた。もしかしてラナさんが2人の面倒を見てくれていたのかな? とそんなことを思った。
「ただいま」
「ただいま」
そう言うと2人ともユアの方に抱き着いた。そんな2人をユアは抱き締めていた。私はその様子を見ながらラナの方へ近づいた。
「ラナさんもしかして2人の面倒を見ていてくれましたか?」
「う~ん。ちょっと違うかな? ここ最近暇だったみたいで私にお手伝いをしたいと彼女達が言い出したから簡単なお仕事だけ任せていたわ。それで今ちょうど休憩をしていたところよ」
「そ、そんなことが……。それならルミアはどこに?」
「彼女なら夫のお手伝いをしているわ。もうそろそろしたらお昼の時間だから戻ってくるはずよ?」
とラナさんがそう言っていると奥からルミアが出てきた。
「あ、ユアお姉ちゃんとレーナお姉ちゃん。戻ってきたの?」
「うん。ついさっき戻ってきたばかりだよ」
「ルミアちゃん、お疲れ様。とりあえず、部屋で休憩するといいよ。昼食は出来上がったら持っていくわ」
「あ、ありがとうございます」
「2人も食べるよね?」
「はい」
「それじゃあ、後で持っていくから部屋でお話でもしてくるといいよ」
とそう言われて私達は部屋へ移動することになった。




