194.ヘルガさんのお話?
「ヘルガさん、どうかしましたか?」
「ちょっと嬢ちゃんにも伝えておいた方がいいと思ったことがあったから声を掛けたが連れが2人もいるなら後の方がいいか?」
「わ、私は気にしないわよ?」
「私も大丈夫です」
と2人ともそう言ったがなぜかエレナさんの声が上擦っていた。どうしたのかな? と思いながらどんな要件か聞いてみることにした。
「どういったことですか?」
「それはここで話すようなことじゃないから中で話した方がいいと思うが、被害者でもある彼女はその話を聞いても大丈夫なのかと……」
そう言いながらエレナさんの方を見た。なるほど、アルディンに襲われたときのことも関係があるということか。
「エレナさんどうしますか?」
「き、聞いておくわ」
「そう言うことなら、それではついて来てください」
そう言ったヘルガさんについて行くととある部屋へと通された。
「とりあえず、空いている場所に座ってください」
そう言われたので近くにあった椅子に座ると私の隣にユアとエレナさんが座った。
「それで私に伝えたいこととは?」
「以前も言ったかもしれないが詳しくは説明できない。それを前提として聞いて欲しい」
そう言われたので私達が頷くとヘルガさんは私が街にいない間にあったことを教えてくれた。
まぁ、エレナさんやユアにも聞かせられないようなことも少しあったようでぼかした説明だったが要約するとこんな感じだ。
冒険者の粛清が行われたこと
私が倒した盗賊の一味が捕まったこと
といった内容だ。ヘルガさんが私に伝えたかったことは盗賊関係のようで、あの危ない盗賊団がちょくちょく動いているようで注意して欲しいらしい。名前を聞いただけでかかわりがあるのかと言ったらあの盗賊の一件以来関わりはないはずだが一応注意しておこうと思った。
ヘルガさんの話が終わると私達はようやく街の中に入ることができた。まぁ、私への忠告に2人が付き合ってもらったと言った感じになってしまって疲れているのにちょっと悪いことをしたかな? と思いながら街中を歩いていた。




