182.村長さんとのお話
それから村長さんの家に戻り扉をノックするとルイが出てきた。
「あれ? レーナどうしたの?」
「用事が済んだら村長さんが来て欲しいと言ったので来ました」
「分かった。因みに後ろの子は?」
そう言えばルイとはまだ初顔合わせだった。と思い彼女を紹介した。
「私の仕事仲間のユアだよ」
「は、初めましてユアです」
するとルイはこの女の子が誰だか気付いたみたい。
「あ、君が……。僕はルイよろしくね?」
「は、はい」
「とりあえず、上がって? 部屋に案内するから」
そう言われて、先ほどの部屋に案内された。
「ちょっとここで待っていて、お父さんを呼んでくるから」
そう言ってルイは部屋を出て行った。
それからしばらくすると村長さんが部屋に入ってきた。
「ルイから戻ってきたと聞いたがもう、戻ってきたのか」
と少し意外そうにしていた。
「い、一応、一通りは見てきました」
「そうか……」
「家の中は空っぽだったから確認をした感じだよ」
「そうなのか?」
「は、はい。家の中には何もありませんでした」
「……そう言うことならあいつらの処分をもう一度考え直した方がいいかもしれないな」
それってもしかしてビアンカ達の処分が決まったということ? そう思い聞いてみることにした。
「もしかして、ビアンカ達の処分が決まったの?」
「あぁ、とりあえず、ビアンカ達は村から追放することが決まったところだ。だが、君達の話を聞いてそれだけでは足りないと思ったから、これから追加で話し合う必要がある」
「そうですか」
「とりあえず、エルクの家に関しては娘のユアに渡すことになる。まぁ、急にそう言われても困ることもあると思うがよく考えて欲しい」
「わ、分かりました」
「とりあえず、この話は一旦終わりにして、私は村の者達とビアンカ達の処遇について話し合いをもう一度しよう思う。話し合いの結果は後日伝えるということでもいいか?」
「はい」
「は、はい」
そうして村長さんと少し話してから私達はユリーカさんの家へ戻ることになった。




