172.泊る部屋
そうして宿に着くとルミア達は驚いた顔をしながら宿を見ていた。
「お、大きい。それにこんな人通りの多い宿なんて……」
「「そ、そうだね」」
と言いながらみんな驚いていた。そう言えば孤児院は静かな場所に建っていたからこんな場所にある宿にでも驚いているのかな? とそんなことを思いながらみんなに中に入るように声を掛けて中に入った。
中に入るとちょうどラナさんが食堂の方からやってきた。
「あ、レーナちゃん」
「ラナさん言っていた子達を連れてきました」
「……随分と小さい子達だね?」
「まぁ、そうですね」
ユアが私よりも上だけど、後はみんな年下だから小さい子になるのかな? ……あ、もしかして私も入っている? とそんなことを思いながら曖昧に返事をした。
「レーナちゃんが泊っている部屋は狭いかもしれないけど、こんなにも大丈夫なの?」
「多分、大丈夫ですよ。何かあったらその時に言います」
「そうして頂戴。とりあえず、手続きはこっちで済ませておくから荷物を置いて食堂でご飯を食べてきなさい」
そうラナさんに言われたのでみんなで私が泊っている部屋に行った。
「……レーナちゃんが泊っている部屋って思っていたよりも狭いね?」
「私達がいた部屋よりも狭いかかも?」
と2人がそんなことを言った。
「まぁ、ここは一人用だからね? そこにみんなで泊まろうとしているから余計に狭く感じるんだよ」
「そうなのかな?」
「多分? でも、孤児院よりも街の方にあるし、部屋が狭いのは仕方ないかも?」
「……そんな難しいことなんか話していないでご飯食べたい」
「ご飯、ご飯」
とリリとララがそう言ってきたので一旦話はここまでにして、食堂でご飯を食べることになった。まぁ、ここの料理はおいしいから多分みんな驚くだろうなぁ……。とそんなことを思いながら食堂まで移動をした。




