169.ラナさんとお話
宿に着いて食堂の方へ行くとラナさんはお客さんにご飯を運んでいた。運んでいる最中に私に気付いたようでお客さんにご飯を渡すと私の方にやってきた。
「レーナちゃん、予定より早いお帰りね? もしかして何かあったの?」
「まぁ、そんなところです。それでラナさんにお願いしたいことがありまして……」
「どうしたの? 私にできることなら何でも言って?」
「以前、お願いしたことがあったと思いますけど」
「確かユアちゃん達のことね? 何かあったら泊めて欲しいと言ってお金を預かっているけど……」
「そのことなんですけど、どうしてもユアと一緒に行かないといけなくなりまして他の子達を泊めて欲しいです」
「それくらいなら別に構わないけど、寝る場所と食事以外は難しいよ? うちは結構忙しいから面倒を見るということは難しくて……」
「面倒までは大丈夫のはずです。寝る場所と食事さえあればあとはルミアって子が何とかしてくれると思うので」
しっかりとお姉さんをしていたし多分大丈夫のはず
「それならいいわ。でも、できれば宿から出ないようにしてもらわないと安全の保障は難しいかな?」
「それはよく言っておきます」
「それなら大体大丈夫よ。ただ、絶対とは言えないけど……」
「出来る範囲のことでいいのでよろしくお願いします。もし、お金が足りないようでしたら追加で渡しますけど」
「それは大丈夫よ。それに、レーナちゃんが泊っているところにみんな一緒に泊るという話だったけど何人かいるみたいだけど、大丈夫なの?」
「それは、ちょっと分かりませんがこれからみんなを連れてこようかと思います。それから考えたいと思います」
「因みにどれくらいの予定をしているの?」
「それははっきりとは言えないですが遅くても1週間程で戻ってくる予定です」
「……とりあえず、お金が足りなくなる。ということはないからそこは心配しなくてもいいからね?」
「そうですか」
「とにかくみんなを連れてきてからいろいろと分かったところで考えましょう」
「はい」
とりあえず、話は大体まとまったからあとはみんなに話して連れてこれば一旦はおしまいかな? とそんなことを思いながら私は孤児院へと戻った。




