166.久しぶりの孤児院
孤児院に着くと早速扉をノックした。それからしばらくすると扉がゆっくりと開いた。そして覗くようにユアが顔を出した。
「久しぶり、元気だった?」
「れ、レーナちゃん!?」
私が声を掛けるとユアは驚いていた。まぁ、予定よりも早く戻ってきたからだろうけど。
「と、とりあえず、中に入って、外は寒いから」
そう言っていつもの場所に案内されるとそこにはララとリリがいた。
「あ、レーナお姉ちゃんだ!」
「本当だ、レーナお姉ちゃんだ!」
と言って2人が駆け寄ってきた。
「ちょっと2人とも!」
するとルミアが慌てた様子で起こるが2人はお構いなしに抱き着いてきたので私は二人を抱き留めた。
「2人とも元気だった?」
「「うん!」」
「ルミアも元気だった?」
「はい。それにしてもレーナお姉ちゃん帰ってくるの早かったね? 何かあったの?」
とルミアが聞いてきた。まさかルミアからそんなことを聞かれるとは思ってもいなくて少し驚いたけど。
「そうね。ちょっとユアに用事があったから戻ってきただけだから明日には戻るよ」
「え~」
「こら、リリ、文句を言わない」
「だって、遊べると思ったのに……」
「ごめんね?」
と言ってリリの頭を撫でてあげるとリリはそっぽを向きながらも嬉しそうにしていた。すると他の2人も私のことをじ~と見てきたので苦笑いをしながらも同様に撫でてあげた。
「それじゃあ、ちょっとユアと2人で話したいことがあるから待っててもらえるかな?」
というとみんな頷いたのでユアにお願いして別の部屋へと移動をした。
そうして、案内された部屋はどうやらユアの部屋みたい。ユアの装備が置いてあるから多分だけど。
「それで、レーナちゃんが私に話したいことって何?」
そうユアに聞かれたので例のペンダントをユアに渡してみた。
「これはどうしたの? ちょっと見覚えがあるような気がするけど?」
とユアは首を傾げていた。やっぱり見覚えはあるんだ。と思いながら中を開けるように言うとユアはペンダントを開けた。
「こ、これは……」
と言ってユアは驚いていた。
「……お、お母さんとお父さん、ど、どうしてレーナちゃんが?」
とユアは涙声になりながらそう聞いてきた。




