207.地上へ
一旦、忙しさが落ち着いたためしばらくは1日か2日に一度の更新を目指して頑張りたいと思います。また何かあればここで報告したいと思います。よろしくお願いしますm(__)m
ルミアは内緒にしていたはずのことがリリとララにばれていて、しかもユア達の前で言われたことで気まずそうにしていた。ユアはというと何か言いたそうにはしていたけど何も言わないで黙っていた。それが返ってルミアを気まずくしているけど、ユアも似たようなことをしていたから何も言えないでいるみたい。その様子を見ていたリリとララも二人の様子を見て困ったような表情をしていた。
「……とりあえずこの場所から出よう? 話は……、落ち着いて話せそうな場所に移動してからにしよう?」
「分かった。彼女達も一緒に連れて行っていい、よね?」
ユアは、そう言いながら彼女達のことをみた。そういえば奥の牢屋に入っていた子達は、足手まといになるから置いて来ていたから心配だったのだと思った。まぁ、こんな状況なのにユア達の知り合いの子達を置いていくなんて言えないというか言うつもりはないけど……。
「いいけど、何かあったらユアとルミアがしっかりと守ってね?」
そういうとユアとルミアが頷いたのを確認して早速移動を始めた。
地上へ戻る道中では、たくさんの牢屋があるから他にも人はいるのかな? と思いながら一応確認したけど、リリとララ以降は誰も会うことなく地上まで戻って来た。こんなにもたくさんあるのにそれほど使われていないのかな? とそんなことも思ったけど、実は他の人達はどこかに送られた後なのか、もしくは殺された後なのかもしれない。とそんなことを考えていた。
そうして無事に地上に出ることができた。するとみんなは地上に出れて安堵した表情を浮かべていたがユアが不安そうにしながらこんなことを聞いて来た。
「レーナちゃん、これからどうするの?」
「……とりあえず、兵士の人を呼ばないといけないかな?」
私はとりあえずユアにそう言いながら地上に出てからのことはそれほど深く考えていなかったことに気付いた。とりあえず、警備隊の人達に伝えないといけないとは思うけど、私達がそれを言いに行って相手にしてくれるのかが不安だ。せめてヘルガさんに会えれば何とかなりそうだけどそれ以外だと子供の戯言だと思われそう……。
「うっ、う……」
すると私の背中からそんな声が聞こえた。もしかしてフローラが目を覚ましたの! そう思いゆっくりと下ろしてあげると私と視線があった。
「……レーナちゃん?」
「フローラ大丈夫?」
「え? ……!?」
そして覚醒したフローラは慌てたように周囲を確認していた。
「あ、あれ? 外?」
フローラは困惑したような顔をして私達の見渡すとルミアで視線を止めた。
「だ、大丈夫?」
「う、うん。もしかして助けてもたえたの?」
フローラはそうルミアに聞くとルミアは頷いた。すると安心したのか涙を流し始めたので私はフローラを抱き締めながら「もう大丈夫だよ」と言いながら慰めていた。
それから、フローラが泣き止むと迷惑をかけたことを謝って来たけど、大丈夫と答えてそろそろ移動するけどいいのか聞いたらフローラが頷いた。ここまでみんな無理をしていたから彼女達をなるべく早く休ませてあげたいけど、残してきた子達のためにちゃんと伝えないと、そんなことを思いながら歩き始めた。
彼女達を休めるいいところは……。と考えていたとき孤児院が一番いいと思い孤児院に寄ってから兵士の詰め所へと行こうと決めた。そんなことを思いながら私達は周囲を警戒しながら歩いていた。
 




