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・・・自由に生きよう!  作者: 夜叉神
第三章 リンフレッドに潜む影
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206.孤児院では……



 孤児院にいる人数が減ったことは分かったけど、ルミアが怒って出て行った子は、まぁ、仕方ないかな? と思った。ユアのことじゃなくて孤児院のお金に手をつけていたのならルミアが怒るのは当たり前だと思うし。ユアが孤児院はお金が無くて苦労しているとか言っていたから男の子がそんなことしたら余計に……。


「私が知らない所でそんなことがあったの……」


 ユアは少しだけ暗い顔になりながらそんなことを呟いていた。ユアにしてみたら孤児院の為にお金を稼いでいたはずなのに男の子が勝手にお金を持って行ったら余計に生活が苦しくなっていたと思う。それなのにルミアだけにそのことを背負わせてしまって罪悪感があるのかも……。


「ばれるようなことをした私にも責任があると思うけど、男の子を責めちゃったから……」

「「そんなことないよ!!」」


 ルミアが責任を感じて落ち込んでいるみたいだったからできる限り慰めようと思ったけど、彼女達が何か言いたいことがあるようなので様子をみることにした。


「私達もそのことは知っていたから……」

「他の子達も知っているよ?」

「……っえ?」


 ルミアはリリとララの話を聞いて驚いていた。ルミアのことだからお金のことは分からないようにしていたはず。それなのにみんな知っていると聞いて驚いたかな?


「それなのに悪さをしたのは彼だけだから……」

「ルミアお姉ちゃんは出て行ったあの子がお金を全部持ち逃げして困っていたから……」


 ん? 出て行った男の子は孤児院のお金を全部持ち逃げしたの!? それってここ最近食事をちゃんと摂れていなかったんじゃあ……。そう思ったらユアが彼女達にそのことを聞いた。


「ちゃんとご飯を食べていたの?」

「そ、それなりに……。一応、院長先生が帰ってきたから……」


 ルミアはそう言いながらユアから視線を少し逸らしていた。う~ん、院長先生のことは嘘を吐いているようには見えないけど、本当に食べていたのかは怪しいなぁ……。と思っていた。


「……ルミアお姉ちゃんはほとんど食べていなかったよ」

「ちょ、ちょっと!?」

「私達にご飯を食べさせるために……」

「リリ、ララ!?」


 ルミアは慌てて彼女達の口を塞ごうとしたけど、リリとララは口を塞がれる前に話してくれた。



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