193.男の手がかり
「いったい何が起こったの……」
そう思いながら男の人の首辺りが一瞬光ったような気がしたのでその辺りを調べてみた。
すると首に細い首輪みたいなものをつけていることに気が付いた。
「これは何?」
そう思って触ろうとしたときあることに気が付いた。
「もしかしてこの首輪が光ったことによって男が亡くなったということなの? そういうことならこれには何らか仕掛けがあるかもしれないわね……」
そう思ってどんなアイテムなのかと思いながら魔法を使って調べてみた。
隷属の首輪
この首輪を付けたられた者はつけた者の言うことを聞かなければならない。もし言うことが聞けない場合は罰を当たえられる。
「隷属の首輪っていうことは、あの男の人は奴隷だったってこと?」
そのことに驚きながらそのアイテムの説明を読み、どうして急に亡くなったのかが分かった。おそらく何等かの理由で男が約束を反故にしたということ?
「でも、どんな理由で……」
とそんなことを考えていたときあることを思い出した。確かシャフナーがどこの組織とかそんな話をした後、組織に縁を切られるとか言っていたはず。もしかしたらそれが理由なのかもしれない。そう考えると何故シャフナーのことを教えてくれたのかは少し納得できる。取引が無くなる予定の相手になったからだと思う。それがどうして確定事項だったのかは分からないけど……。とそんなことを思っていたらある可能性に気付いた。
「……もしかしてこの男の人は自分の組織のことを外部の人に話せないようになっていたのかな?」
隷属の首輪というアイテムを付けていたし、そのアイテムの説明には所有者との約束という内容があったから……。でも、まぁ、あの男のしたこととか考えたら同情とかはしないけど……。
そんなことを思いながら男が首に付けていた隷属の首輪をアイテムボックスにしまってから男が他に何かを持っていないかを調べた。
「ん?」
男の持ち物を調べているときに私が切り落とした腕を確認しているとその手の小指に指輪がはまっていた。
「何だろう?」
そう思いってその指輪を外して確認をして見るとライオン? らしき模様が彫ってあった。
「まぁ、何かの手掛かりになるかな?」
そんなことを思いながらその指輪をアイテムボックスにしまった。それから男の持ち物を調べたけどお金以外は何も持っていなかった。でも、その中身を見て驚いたけど金貨が12枚、銀貨42枚、銅貨が68枚入っていた。重いとは思っていたけどこんなにもたくさんのお金を所持していたことに驚いた。
「本当に何者だったの?」
そんなことを思いながら男性の骸を見ていた。




