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・・・自由に生きよう!  作者: 夜叉神
第三章 リンフレッドに潜む影
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191.男との話2



 最近の子共の誘拐やこの場所の地下にあったあの光景、そして目の前にいる男が言った言葉……。ヘルガさんが言った話は本当だと思うけどもっと前からいろいろなことがあったのでは? じゃないとあの光景はおかしい。とそんなことを思っていると男の人がこんなことを聞いて来た。


「……戦闘中どこから武器を出した」

「え?」


 男の人にそう言われて思わず驚いてしまった。どうして急にそんなことを? と思ったけど、そう言えば男の人は戦闘中におかしな行動をしたことが気になった。


 例えば急にユアを狙い出したことと。あの時はあのまま私に攻撃をしていればどうなったのか分からなかったけど急にユアに狙いを変更したこととか……。まぁ、男の人の質問に答えてどうしてそうしたのか聞いてみればいいかと思った。


「……もともと持っていましたが?」

「それはない。戦闘中に確認したからそれはあり得ない」


 確認ってどうやって? 確かに短剣と小太刀はアイテムボックスから取り出したものだから最初から身に付けていた訳じゃないけど、そんなことをわざわざ教えるわけにはいかないからなぁ……。


「それは隠し持っていたからよ。普通はそう言うものでしょ?」


 そう言うと男の人は顔を顰めながら少し首を傾げていたが何も言わずに頷いた。


「私はあなたの質問に答えたのだから私の質問にも答えてもらえるよね?」


 そう言うと男は一瞬だけ嫌そうな顔をしたけど頷いたので気になったことを聞いてみた。


「戦闘中に彼女に狙いを変えていたけどどうしてなの? そのまま戦っていたら私との決着はどうなっていたのかは分からなかったと思うけど?」

「……武器を持っていないことを確認したからだ」

「え?」


 そんな理由だけで急に狙いをユアに変えたの? しかも殺そうとまでしたのに……。


「何だ?」

「何でもないわ。それよりどうしてユアを狙ったわけ?」

「……小娘が絶望する様子を見たくてやろうとした。その年齢であれだけ戦えることには驚いたが、冷静さを崩さなかったからそれを崩すためにやった」


 話を聞いている限りではそんな理由でユアを殺そうとしたのかと思い、ムカつくとしか言いようがない。だけど、この男の人はただの犯罪者だからそんなこと考えても仕方ないか……。それにこの男は、絶望している人の姿が好きなやばい人みたいだし……。会話の端々からそのようなことを目的としていた的なことを言っていたから。とそんなことを思っていた。



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