表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
・・・自由に生きよう!  作者: 夜叉神
第三章 リンフレッドに潜む影
173/846

184.ユアは!!



 どうしてこんなところに血痕が……。 !?

そんなことを思っていたがある可能性に気付いて孤児院へと走って行った。




 孤児院の近くには争ったような跡と血溜まりができていた。そして、そこから少し離れたところに見覚えのある短剣が落ちていた。


「ユアが襲われたの……」


 その事実に気付いて背筋が凍るような寒気がした。


「いや、まだ、死んだとは限らないから……」


 そう自分に言い聞かせながら血溜まりに近いて触れた。


「!? 乾いてない! それなら、まだ襲われたばかりだから間に合うかも!?」


 そう思い急いで落ちていた短剣を拾い血痕を辿って走った。




 それから血痕を辿って5分くらい経った頃、ここまで続いていた血痕が見当たらなくなった。念の為魔法で辺りに何かいないかを確認をしたけど近くに人はいないようだったのでその場所からしばらく進むと十字路に出た。


 恐らくだけどどれかに行けばユアの元に行けると思うけどどれに行けば……。と焦っているとどこからか分からないけど話声が聞こえたので耳を澄ましてみる。すると十字路の方から話声が聞こえた。


「またシャフナーが血を流した子供を引きずった痕の処理とかもう何度目だよ」

「まぁ、そう言うなよ。シャフナーを怒らせたら大変なことになるぞ?」

「そうかもしれないけどさぁ……」

「いいじゃないか別に、後処理をするだけでも同じだけお金を貰えるんだぞ?」

「そうだけど時間が何倍もかかるじゃないか」


 話を聞いている最中に思わず飛び出して問い詰めたくなったけど、一生懸命堪えていた。そうして聞いた話からかなりの人数が似たような状態になって運ばれていることが分かった。どういったことをしているのかまでは分からないけど、ヘルガさんが言っていた子供が誘拐されている話はこの人たちが関わっていると思う。だけど話を聞いていた限りではヘルガさんから聞いた誘拐された人数と今の話から誘拐したと思われる人数が合わないような気がした。でも、今はそんなことを気にしている場合じゃないと思い物陰に隠れて2人の男性をやり過ごして男たちが歩いて来た方向に向かって走り出した。




 それからしばらく走っていると誰かがいるような気がして確認をすると少し離れたところに人がいることが分かったので走るのをやめて気付かれないように息を潜めながら歩いていく。すると聞き覚えのある声が聞こえた。


「おめぇ、あそこには1人しか子供が居ねぇって言っていた癖に餓鬼が二人いたじゃねぇか? どういうことだ?」


 この声はあの時の門兵。そんなことを思いながら誰かわからないけど会話をしているようなのでどんな話をしているのか会話に聞き耳を立てる。


「私が確認した限りではあの子供が最後のはずでした」

「あそこの孤児院は3人しかいないと言っていただろ」

「1週間前に調べたときは3人しかいませんでした」

「この俺に向かって言い訳をするのか? あぁん?」

「そんなつもりはありませんシャフナー様」


 そんな会話を聞いていたら、ユアを傷つけた怒りで今にでも飛び出して切りつけてやろうか……。と思っていたけど孤児院に3人しかいないと言う話を聞いて疑問に思った。

ユアの話では6人いたはずでは?



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ