180.ユアの準備?
……言いたいことが上手く書けない(^^;)
ユアを抱きながら頭を撫でていたらユアから寝息が聞こえ始めた。もしかして寝ちゃったの? と思いユアの顔を覗き込むと穏やかな顔をしながら眠っていた。
「ルミアに会うことが余程不安だったのね……」
そんなことを思いながら昨夜直ぐに寝てしまったことを後悔をしていた。もっとユアのことを考えてあげていれば睡眠不足にはならないぐらいには眠れていたかもしれないと思っていた。
それからユアは1、2時間ほど寝てから目を覚ました。
「っん、ん」
「目が覚めたかな?」
そうユアに声をかけるとしばらくボ~としていたかと思ったらちゃんと目が覚めたらしく謝って来た。
「……!? ご、ごめんなさい! こんな状態で寝ちゃって……」
「気にしなくてもいいよ。それよりもちゃんと眠れたかな?」
「う、うん。レーナちゃんのお陰でさっきほどは眠くないかな? その、ありがとう」
「ユアが少しでも休めたのならそれでいいよ」
「ありがとう」
ユアはそう呟くと外を見た。
「……思っていたよりも寝ていたみたいだからそろそろ行った方がいいかな?」
「そうだね」
「……レーナちゃんお願いがあるんだけどいいかな?」
「私にできることならいいけど何?」
「レーナちゃんがよく身に付けているものを何か貸して欲しいの」
「私が身に付けているもの?」
そうユアは聞くと頷いてから話し始めた。
「本当はレーナちゃんと一緒に行きたいけど、私の問題だから……。だからレーナちゃんを感じられるものを貸して欲しいの。(その、心細いから……)」
なるほど。確かに1人で行くのは心細いかもしれない。まぁ、別に貸すくらいなら構わないからいいけど何を貸そうかな? いつも着ているローブとか? でも、最近洗っていないからあまり綺麗じゃないしなぁ……。もう、一層のことユアに決めてもらおうかな?
「だ、駄目かな?」
私はどうしようか考えているとユアの不安そうな声が聞こえた。そこで意識が現実に戻って、ユアの方を見ると後ろを振り返って不安そうにしながらこちらを見ていた。
「そんなことはないけど、何を貸せばいいのかな? と思って……。まぁ、ユアが頑張ってルミアと会いに行くからユアが借りたい物を貸してあげるよ。そのかわりちゃんと話して来てね?」
「わ、わかった。頑張る!」
ユアはそう言いながら胸元辺りで掌を握りしめていた。
「頑張るんだよ?」
そう言いながらユアの頭を撫でた。するとユアは顔を赤くしながら頷いた。
「う、うん」
「それで何を借りたいの?」
「そのローブを借りてもいいかな?」
「それはいいけど、あまり綺麗じゃないよ? 最近洗ってないから……」
「だ、大丈夫だよ。(レーナちゃんの匂いがしそうだから……)」
「? 何か言った?」
「な、何でもないよ!?」
ユアは『大丈夫』の後に何か言ったような気がしたけど気のせいかな? とそんなことを思いながらローブを脱いだ。
「ユア、ちょっと立って?」
そう言うとユアが立ったのでローブを着やすいように持ってあげる。
「ほら、袖を通して」
「う、うん」
ユアは、恐る恐る袖を通して私のローブを着た。それを確認したとき、ユアの手首に私があげたシュシュを付けていたことに気が付いた。
「昨日あげたシュシュちょっと貸して?」
「?」
私がそう言うとユアが少し不思議そうにしていたけど手首に付けていたシュシュを渡してきたので昨日と同じように付けてあげた。
「……よし。これでいいかな?」
「あ、ありがとう」
ユアはそう言いながら嬉しそうにシュシュに触れていた。
それからしばらくしてユアはルミアに会いに孤児院へと向かって行った。多分大丈夫だと思うけど上手く話し合えるといいな……。とそんなことを思いながらユアを見送っていた。




