171.合流
ローナさんが言った部屋の前に着くと私は扉を軽く叩く。
「どうぞ」
そう言われたので扉を開けるとフローラがユアに何かを教えていた。この前教えてもらったことの復習なのかな? と思って空いている場所に座るとユアが私の事に気が付いた。
「あ! レーナちゃん」
「気にしないで続きをやっていていいよ?」
「えっと……」
といいながらユアとフローラが顔を見合わせていた。何をやっているのかな? と思ったら計算の勉強をしているみたいだった。
「それが終わるまで、私は少し横から見ているから」
「……わかった」
そう言うと2人は続きをやり始めたので、私は横から彼女の勉強の様子を見ていた。
しばらくの間、横から勉強の様子を見ていたけど、どうやら足し算と引き算の仕方を勉強しているようでどうやって計算するのか本をみているみたい。2人とも計算はできると言っていたからちょっとした復習なのかな? とそんなことを思いながら2人様子を見ていた。
それからしばらく経つと一通り終わったようで本を閉じた。
「レーナちゃん、待たせてごめんね?」
「いいよ。気にしてないから。それよりこれからどうする?」
「最近フローラに勉強を教わっていたから、今日はそれ以外のことがしたいかな?」
確かに……。フローラと遊ぶ? となるといつも勉強をしている気がする。
「私もユアの意見には賛成だけど……」
そう言ってフローラを見る。
「私もそれでいいけど何をして遊ぶの?」
そうフローラが私達に聞いて来た。確かに何をして遊べばいいのかな? この世界だとゲームをするとか本を読むとかそんなことできないし。そもそもこの世界での私って遊んだことあったのかな? と考えてみたけど遊んだような記憶が無い……。あの家では、生きていくために、いろいろなことをやっていた感じだったから、何もしない時間なんて無かったかも……。あ、でも、読書は遊びの部類に……。入らないか……。どれも生きるために必要だと思った書物を読んでいたから、そうじゃないものは読んでいなかったわけだし……。とそんなことを思いながらどんなことをして遊ぼうか考えていた。でも、これ以上考えてもいい案が思いつかないと思いフローラに聞いて見ることにした。
「……フローラは暇なときは何をしているの?」
「え? 私? えっと……」
フローラは私に話を振られて驚いた様子を見せたが人差し指を頬に当てながら考えていた。その仕草を見て可愛い……。と思いながらフローラが話すのを待っていた。




