164.フローラと一緒に過ごす
宿に戻って、食事やお風呂を済ませてベッドに寝転がるとユアにフローラのことを聞いてみた。
「ユア、今日、フローラと話してみてどうだった?」
「えっと……。思っていたよりも話しやすい感じの子だったかな? 最初に会った時は凄く元気な子なのかと思ったけど……」
私はユアの話を聞いて確かに思った。ユアが最初にフローラを見たときは久しぶりに私に会えて嬉しそうにしていたからテンションが高かったからね? まぁ、ユアに気付くと急に緊張をしたみたいで少し不安そう? にしていたけど。
「でも、何を話したらいいのか分からなくて少し会話には困ったけど、学校のことを聞いたらいろいろなことを教えてもらえた。でも、それだけで1日が終わっちゃったの……」
ユアはフローラにいろいろなことを教えてもらえたけど、それ以外に会話をすることができなくなって少しだけ残念そうにしていた。
「それは仕方ないよ。フローラって何気に教えることが上手いからね? ついついいろいろなことを聞いちゃうから長くなっちゃうよ」
「確かにそうかも?」
「まぁ、明日も会う約束をしているから今度はちゃんと話すことができるんじゃない?」
「……そうだといいな。でも、他にも聞きたいことがあるから悩むけどもっと仲良くできたらいいな……」
「ふふ、大丈夫だよ。きっとね?」
私はそう言いながらユアの頭を撫でていた。
翌朝、朝食を済ませてからユアと武器の手入れをして、そろそろ行っても大丈夫な時間かな? と思いフローラに会いにローナさんのお店へと向かった。
そしてローナさんのお店に入るとローナさんが私達に気が付いた。
「昨日と同じ部屋にいるから上がって」
「は、はい」
そう言いながらフローラの部屋の扉を叩くと扉が開いてフローラが顔を出した。
「あ、レーナちゃんとユア、来てくれたんだ。中に入って」
「お邪魔します」
「失礼します」
そう言いながらフローラの部屋に入った。
それから何の話をするのかな? と思ったらフローラがユアに『昨日の続きからやらないかな?』と言うとユアが頷き、昨日教えてもらったことを軽く復習してから前回教えることができなかったことを教えてくれた。
途中で昼食を挟みながらいろいろなことを教えてもらって、ユアに教えることが無くなったようで『ここまでが学校で教えてもらえたよ』と言っていた。薬草のこと以外はこの前教えてもらったこととほとんど変わらなかったけど……。薬草に関しては私の方が知っているからフローラはそんなことを学んだんだ。と思いながら話を聞いていた。
それから私達はのんびりしながら当たり障りない話をしていたらユアが『レーナちゃんとフローラは初めて会った時はどんな感じだったの?』と聞いてきた。私とフローラは顔を見合わせると少しずつであった時のことを話すことは何だか気恥ずかしかったけどユアは興味深そうに私達の話を聞いていた。そんな話をしていると外が暗くなってきたので私達はそろそろ帰ることにした。
フローラと別れる際『また、近いうちに遊びに来てくれると嬉しい』と言ったのでいつとは約束はできなかったけど『また近いうちに遊びに行く』そう言って私達はフローラと別れた。




