130.狩り
街を出るとユアが持ってきた依頼をこなすためにユアが知っている採取場所について行くということで森の中を進んでいた。いくつかの場所で必要な素材を採取していたのだがエレナさんが言った通り森の生態系が元に戻ったらしく街の近くでは魔物に遭遇することがなかった。
「魔物に全く遭わないわね……」
「そうだね……。でも遭わない方がいいよ?」
確かに普通ならばその方がいいのかもしれないけど私の収入源は魔物を狩ることだから遭遇しないというのも問題かもしれない。まぁ、しばらくは働かなくても生活ができるだけのお金があるからいいけど……。
「まぁ、ユアならそうかもしれないけど私の場合は魔物を狩った方が効率がいいからね?」
「確かにレーナちゃんならそうかもしれないけど……」
と少し困ったような表情をしていた。
「でも、新調した武器とか使ってみたくないの?」
「そ、それは……」
と言ってユアは自分が持っている武器を見ていた。魔物にはあまり遭いたくないみたいだけど今日買った武器を試してみたいようだ。
「何でもいいけど手頃な魔物とか狩れるとちょうどいいのにね?」
「……手頃に狩れる魔物ならね?」
とそんなことを話しながら依頼内容をこなしていた。
それから途中で休憩を挟みながら昼過ぎ頃に依頼内容は全部終わった。
「この採取で今回受けた依頼は終わったよ」
「そうなの? まだお昼過ぎだけどどうする? 少し狩りにでも行く?」
「……少しだけなら」
「じゃあ、早速行こっか!」
そう言って私達は魔物を探しに歩き始めた。
それから魔物を探しながら薬草の採取をしていると魔物がこちらに近づいてくる反応がある。その数は3つ。移動がそれなりに早いからウルフかもしれない。とそんなことを思っているとユアも何かが近づいてくることを感じたようで短剣を抜いた。
「何か来る」
ユアがそう呟いて少し経つとその魔物たちは姿を現した。
「え? ウルフ!?」
とユアはウルフが来たことに驚いていた。数が多くて驚いたのかな? とそんなことを思いながらユアに指示を出す。
「数は3つだからユアは1匹お願いね?」
「え?」
そう言って私はウルフの元へ駆け出すと1匹私の方に向かって飛びかかってきて左前脚の爪を振り下ろしてくる。私はその攻撃を小太刀を使って外に逃がしながら体勢を低くして右前脚を斬り飛ばしながらウルフの下を横へ抜けてからウルフの元へ走る。一方ウルフは片足を無くしていて上手く着地ができずに地面へ落ちた。私はその隙にウルフに近づいて頭部に小太刀を突き刺し、他のウルフがいる方を見て状況を確認すると2匹のウルフはその場を動かずに私を見ていた。私は小太刀を捻ってから抜き取りウルフへ構えると2匹のウルフが顔を見合わせたかと思ったら1匹は私の方へもう1匹はユアの方へと走り出した。
あれ?(^^;) どうやってユアの心情を本編に書けばいいのだろう(^^;)




