124.ユアとの待ち合わせ
翌朝
朝食を済ませると早速、ギルドに向かった。昨日ユアとギルドでまた会う約束をしたからね? まぁ、時間の指定とかできないからなるべく早く行った方がいいかな? と思って早めに出てきたけど、もしかしたらもうユアが待っているかもしれない。そんなことを思いながら少し速足でギルに向かった。
ギルドに着くと早速、中に入る。朝ということもあってたくさんの人で賑わっている。
そんな中でユアはどこにいるかな? と思って歩きながら探していると隅の方にユアが立っていたのでそこへ向かった。
「ユア、おはよう」
手を振りながらユアに声を掛けるとユアは私に気が付いて嬉しそうにしながら軽く手を振り返してきた。
「おはよう、レーナちゃん」
「待った?」
「そんなことないよ。私もちょっと前に来たところだから」
「そうなの?」
「うん」
本当なのかな? と思ったけど、仮にユアが早く来ていたとしてもそんなことは言わなさそうだと思ったので聞かないことにした。それにしても会う約束はしたけどこの後どうするのかな? ギルドで待ち合わせをしたのだから、一緒に依頼とか受けるのかな?
「……これからどうする? 適当に依頼でも受ける?」
「そ、そうだね……。どんな依頼を受けようかな?」
と少し残念そうにしていたが直ぐに気を取り直したのかそんなことを聞いて来た。確かに依頼を受ける? とは言ったけど私はあんまり依頼を受けたことがないよね……。いつも適当に魔物を倒して売っていただけだからなぁ……。
「……ユアが受けたい依頼でいいよ。できそうな依頼なら好きに取って来てもいいよ?」
「いいの?」
と聞かれたので私は頷いた。
「……それなら取れる場所が分かっている採取系の依頼を受けてもいいかな?」
「いいよ」
「わかった。ちょっと見て来るね?」
そう言ってユアは掲示板の方に行きいくつかの依頼を持って戻って来たので私も一緒に受付の行列に並んだ。
そうしてようやく私達の順番が回って来た。受付の人は誰だろう? と思ったらエレナさんだった。
「あ、レーナさんとユアちゃん、いいところに来ましたね」
「私達に何か用事でも?」
「はい。少し時間が掛かるので別室でお話してもいいですか?」
「別に構わないけど……」
と言いながらユアに視線を向けるとユアも「大丈夫」と言った。
「ありがとうございます。少しそこで待っていてください。他の人に受付を頼んできます」
そう言って他の職員さんと話してから私達の所に来た。
「こちらについて来て下さい」
そう言われたので私達はエレナさんの後をついて行った。




