(6) 初めての休み時間
休み時間。主がいちばん楽しい時間って言っていた。
「いやー、自分、まともな自己紹介出来なくて腑に落ちてないッスけど、疲れたッスねー。」
セスレイが教室を出た直後、トトが後ろを向いて話し始める
「何もやってない割に偉そうですわね貴女」
「ほんとにな、いくら言っても変わんねぇから諦めた方が早いぞ?」
フィランがトトの方に体の向きをかえ、話しに加わる
「さっきから気になってた、フィランとトトはずっと一緒?」
「私もそれは気になってましたわ。」
「フィランと自分は同じ日に同じ場所で生まれたんスよ!」
トトはガタッと席を立ち、フィランにじゃれつきに行く
「鬱陶しい、離れろ馬鹿。製作者の二人は同棲してんだけど、あいつらこっちが引くぐらいに仲良くてさ、あたしらの名前と見た目、なんとなーく似てんだぜ?こっちとしちゃちょっと迷惑だけどな」
「ファナがトト、ココがフィラン創ったんス。でも性格はそんなに似せなかったみたいッスね。」
「性格まで製作者がいじれるってなると相当な技術が必要になってくるらしいしな、それこそ、シダラさんぐらいスゲー人じゃないと出来ないんじゃないか?」
「シダラさんってそんなに凄い方でしたの?今度ご挨拶させてください」
「凄いかどうかは分からない。主、ずっと動作確認してたからそういう話は聞いてない」
「あ、そういえばルーナの製作者さんってリスリックって言ったッスよね?」
「えぇ、それがどうかなさいました?」
「ファナがお礼言っとけって言ってたッス!私が開発した魔法パッチ、買ってくれてありがとね。改めてお礼するわって言ってたッス」
「魔法?リスリック様がですの?......次にリスリック様にお会いした時に言うついでに聞いてみますわ」
「トト、その話あたし聞いてないぞ?」
「ファナが内緒にしといてって言ってたんで内緒にしたッス!」
「そうか、ならいいけどな」
「フィラン、知らされてなくて寂しい?」
「はぁ!?なっ別にそんな事ねーし、適当なこと言うなよ!」
慌てて席を立ったフィラン。それじゃ自白してるのと一緒
「フィランさん、その割には顔が赤いですわ。どうかなさいまして?」
ルーナが小悪魔な面を出した。
「なんのことッスか?さっきのアルダの言葉、聞こえなかったんスけど、何言ったんスか?」
「まだ知らなくていいはず」
「時期が来たらおいおいお話させて頂きますわ」
「時期ってなんだ!おいおいってなんだ!やめろぉぉ!」
今分かったこと、いたずらって楽しいかもしれない
そんな事をやっていたらセスレイが帰ってきた