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闘技の街の赤竜編~孤児院への帰宅と少年少女~

領主様の屋敷から出た俺とシーラは一直線に孤児院に向かう。

孤児院にはいい報告ができるので早く報告してあげたいと思うのと大会の為に調整が必要だからだ。


「これで孤児院の心配はなくなった良かったね!」


「そうだな。大会の参加も決まったし、武器を使った訓練も始めないといけないな!時間があるときはまた組手だな!」


「うん!」


シーラは嬉しそうに微笑んでいる。

誘拐事件の事があるから手放しに喜ぶことはできないがいいニュースはあった方がいい。

お世話になったお礼ができるならそれに越したことない。

そういいながらしばらく歩くとすると俺達は孤児院についた。

庭部分ではディアが大剣を振るい、訓練しているようだった。

その太刀筋は切り裂くというよりも叩き斬るという豪快なもの、竜人由来の怪力からか重そうな大剣を片手で扱い、振るった時に剣風が俺達の頬を撫でてくる。


《下級スキル、竜人式大剣術スキル(中級)を習得しました》


おっ?

久しぶりのスキル獲得だ。

見る限り十分に洗礼された動きなのにそれでも中級なのか……。

それにしても竜人式って言うことは種族別に剣術も派生しているのか。

おっと、ディアに大会に参加することを伝えないとな。

元はディアに参加しないかと言われていたし、領主様にお願いされたことは黙っているとしても参加する事が決まった今なら言っても良いだろう。


「おーい、ディア!今大丈夫か?」


「ん?あぁ、二人とも数時間ぶりだな。どうかしたのか?」


「少しレシアさんも含めて話したいことがあるんだ今、二人とも大丈夫か?」


「私は今キリがついたから大丈夫だ。レシアはさっき洗濯物を干してたからそろそろ手が空く頃だろう。呼んでくるか?」


手に持つ大剣を地面に突き刺し、腕で汗を拭う。

レシアさんも手が空いてるならちょうど良いし、まとめて説明するか。


「あぁ、俺達は荷物を置いてから行くから応接室に来てくれると助かる」


「分かった」


そういうとディアは大剣を地面から引き抜き、軽く振り切っ先についた土を飛ばすと、背中に担ぎ孤児院の中に入っていった。


「よし、俺達もさっさと荷物をおきに行くか」


「うん!」


俺とシーラも荷物を置きに部屋に戻ることにした。

その道すがら廊下の先に一人の女の子がいた。

あの時レシアさんと一緒にいた少女のマイアちゃんだった。


「マイアちゃん?」


ボーッとしているマイアちゃんの様子が気になった俺は声に掛けることにした。


「あ、レンリお兄ちゃん、シーラお姉ちゃん。お帰りなさい。ご用事終わったの?」


「ただいま、うん。今帰ったところで今からディアとレシアさん達とお話があるんだ。マイアちゃんはなにしてたのかな?」


「えっとね。ハルヴェお兄ちゃん待ってたの。一緒遊んでくれるんだって」


ハルヴェ……あぁ、シーラを見て顔を赤くしていた子か。

確かに十二才の子供だったよな?

面倒見がいいんだな。


「おーい、マイア!遅れてごめん!」


そんなことを考えているとそのハルヴェがこちらの方に走った来た。


「あ、レンリお兄さんとシ、シーラお姉さん。こんにちは。マイアの事見ててくれたんですか?」


「いや、今偶然あっただけなんだ。ハルヴェはマイアちゃんと遊ぶ予定なのか?」


俺は首を横に振り、答えて聞く。

シーラに対して少し緊張しているようでシーラに視線を合わせられていない。

それにしてもなんか由梨ねぇを思い出すなぁ。

男女は逆だけどよく面倒見てもらったけ。


「はい。いつもは別の子が見てるんですけど、今はお使いに出てて……」


「なるほど……どんなことをして遊ぶんだ?」


「庭に生えている花で冠を作ったりするつもりです。マイア、花がとても好きなんですよ」


「へー、器用なんだね!私はそこまで器用じゃないから作れないんだけど、レンリは作れる?」


「いや、俺は作ったことがないから多分無理だ。……ハルヴェ?」


不意に話に入ってきたシーラにハルヴェは顔を真っ赤にして固まったいた。

あー、多分レシアさん、ディア以外にこの孤児院にはハルヴェに親しいくて年近い女の子はいない。

おそらくレシアさんは姉か母扱いで、ディアは喋り方もあって女性として見てないのだろうか。

そんなところにシーラが来たと言うことで、緊張していると……青いなぁ。


「ま、まぁ。とりあえず俺とシーラは今からレシアさんとディアと話し合いがあるからそろそろいくよ。じゃあ、また後で!」


「えっ?ちょっ、レンリ!?」


俺はシーラの背中を押してその場を後にする。

これ以上シーラの前で彼のプライド傷つける前に退散するのが一番だ。

シーラは訳がわからないように戸惑いながら俺に押されたまま俺と一緒に退散する。

そのまま部屋についた俺達は荷物を置き、部屋を出て応接室に行く。

応接室の前に着き、ノックをするとどうぞと返事が帰ってきたので、中に入るとレシアさんとディアがソファーに腰かけていた。


「レンリさん。お話とは一体なんでしょうか?」


「良い話なので緊張しないでください。ディアには昨日提案されたことの返事もあるから一緒に聞いてくれると助かる、」


不安そうな顔をするレシアさん。

そんな彼女を落ち着かせるように俺は声を掛ける。

ディアは昨日の事と言われ、内容がわかったのか首を縦に振って頷いた。

さぁ、説明の時間の始まりだ。

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