転章 狂った彼は力を望む
一万PV突破!ありがとうございます!
主人公最強になる第一歩です。
本当に駄文ですが楽しんでもらえれば幸いです。
また、グロい描写があるので苦手な人は注意してください。
そこまでではないけど
ルルの家だったものーーーーーーーー
「どうして?」
「何でこうなった?」
答えるものは誰もいない。
なぜなら行きてる人間が周りにはいないから。
辺りは血だらけで紅い絨毯のようになっている。
その上に原形をとどめていないほどバラバラに解体された死体が大量に転がっている。
そして、彼の腕に抱えられているのは・・・・・・・・
ルルと言う名の少女だった。
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(ふぅ、後もう少しかな)
今俺はルルに頼まれた草(食べられる)を採っている。
何回もやったことがあるので採集するスピードは早い。
(もうそろそろ1年になるのか・・・・・)
俺がルルにあってからおそらく1年の月日が経っている。
最初はぎこちなかった関係も今では皓と同じかそれ以上になっている。
今やっていることも最近になってやらせてもらえるようになった。
無論魔物を狩るのはやらせてもらえないが。
魔法は一応教えてもらったのだが、魔力栓が小さすぎてほとんど何もできない。
ライターくらいの火なら出せるが。
マナの方はここらへんだと少ないので同じく、
ライター程度のことしかできない。
また、遠慮というものが無くなってきたせいか、何でも話すようになってきている。
まだ異世界から来たことは言ってないし、ルルの過去のことも聞けていないが、
そろそろいいかなと思い始めていた。
(さて、このくらいにしておくか)
俺が歩き出そうとしたら、突然
ガサガサッ
「誰だっ!」
俺は音がした方に行ってみる。
見た様子何も無い。
(気のせいか)
俺は気を取り直し、帰路についた。
その選択が間違っているとも知らずに・・・・・・・・
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辺りはまだ明るく、昼過ぎくらい。
「ただいま」
「おかえり」
俺は先に家についていたルルに挨拶をした。
「どうだった?」
「結構とれたよ」
そう言うと、とってきたものを入れていた袋を出す。
「うわ、ほんとだ。ずいぶん上達したね」
「まあな。あれだけやってたら馬鹿でもできるさ」
「またそう言う」
「うるさい」
軽口をたたきながらも俺は袋から採れたものを出していく。
「んー、もうちょっと欲しいかな?」
「結構採ったつもりだったんだがな」
「まぁそう言わずに」
「はぁ、採ってくればいいんだろ」
ため息まじりにそう言う。
「さすがレイヤ、優しい」
「調子いいなおい」
「気のせい」
「今から出たら夕方までには帰れるだろうし行ってくるよ」
「ちょっと待って」
歩き出そうとした足を止め、俺はルルを見る。
「帰ってきたらさ、私の過去のことを聞いてくれる?」
「っ!あ、あぁわかった。その代わりに俺のことも聞いてくれるか?」
「うんっ!」
「じゃ、行ってくる」
俺は再び森へ歩き出した。
「こんだけありゃ十分だろ」
袋一杯になった草を見て俺は言う。
(そろそろ帰るか)
俺はルルの家に向かって歩き出した。
悲劇が待ってるとも知らずに
家についた俺は少しおかしいことに気づく。
いつもなら、俺が帰ってくると飛び出して来るのに、
来ない。
俺はとてつもなく嫌な予感がして家の中へと走り出した。
家の中は荒れており中の調度品が無くなっている。
(どうなってるっ)
そのとき、二階の部屋から微かに声が聞こえた。
「いや、やめて」
それは確かにルルの声だった。
俺は階段を二段飛ばしで駆け上がり、扉を開いた。
否、開いてしまった。
むっとしたにおいに顔をしかめながら、部屋の中を見た。
俺の目に映ったのは、
地獄だった。
部屋の中には、10人くらいの男とルルがいた。
よくわからない男にルルが押し倒され、犯されている。
両腕は縛られ、首にはナイフが突き立てられている。
ルルは扉が開いたのに気付き、呆然としている俺に向かって叫んだ。
「来ないで!レイヤっ!」
するとルルを犯していた癇に障ったのか、怒鳴って押さえつけた。
「うるせぇ!お前は黙っておかされていりゃいいんだっ!」
ルルは必死で抵抗して、相手の腕に噛み付いた。
「痛っ。この女がっ!
男はかっとなって、首に突き立てていたナイフを、
ぐさり、と首に、突き刺した。
ブシュッ、と血が噴き出す。
ルルは苦痛の表情を浮かべたまま、何か呟いた後、ぐったりと動かなくなった。
「ルル?」
「おいっ、ルル!」
返事は、帰ってこない。
「嘘だ。嘘だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
ルルが死んだ。その事実に俺は放心状態になった。
「あーあ。殺しちゃった」
「おい。俺の番が来なかったじゃねぇかよ」
「うるせぇ、ついやっちゃったんだよ」
「あそこにいるガキどうする?」
「適当にこの鬱憤を発散した後、殺せばよくね?」
「さんせー」
笑い声が部屋に響く。
この後、俺はずっと暴行を受けた。
殴られ、蹴られ、爪を剥がされ、切られ。
その間も俺は必死に現実を否定した。
痛みは感じなかった。
特に反応せず、つまらないのか、
「女の方は良かったけど、このガキはつまんねぇな」
「だけどこのガキのおかげでここにたどり着けたし良くね?」
「確かに。後誰かさんが女を殺さなければ最高だったのにな〜」
「黙れ、俺が見つけたんだぞ」
「まあまあ、そろそろ飽きてきたし殺さね?」
「いいね。金には当分困らないしな」
どうやら俺は殺されるらしい。
そんなことを考えながらも、死んでもいいかなと思った。
「あの女もかわいそうだよなぁ。こんな約束破りを好きになっちゃって」
「最後の頼みさえ聞いてやれてないしな」
最後の頼み?
俺は少し反応した。
それを見て男たちは言った
「あの女はなぁ、お前に生きてって言ってたんだよ」
「結局お前は死ぬから意味ないけどなぁ」
「女の方も狂ってるぜ?こんなくず好きになるんだからなぁ」
そう言ってルルの頭を蹴った。
心の中から黒いものが吹き出してきて
ぷつんっ
何かが、切れた。
「さぁて、これで終わりっ」
そう言ってナイフを突き出した男の頭が吹き飛んだ。
「あはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは」
気分がすごくいい。
男たちがなんか警戒してる。
「お前っ、何をやった!」
「何って何?俺は特に何もやってないけど?」
あはは、そう嗤いながら言う。
1人の男が剣を抜いてこちらに来る。
「あはははは、死ね」
胴体が消し飛ぶ。
黒い石が周りを浮遊している。
それを思いっきりつかんだ。
ついさっきまで石だったものは形を変え、
黒く禍々しい巨大な鎌になった。
背中から黒い翼がはえ、瞳は血のように紅く染まっている。
その姿は【死神】という言葉が一番似合う。
「お仕置きの時間だよ」
そう言うと部屋にいる男全員の足を切り落とした。
「痛い?ねぇ痛い?」
指を一本ずつ切り落としながら言う。
「今、どんな気持ち?」
黒い炎であぶりながら言う。
「俺は今最高の気分だよ」
内蔵を一個ずつ抉り出しながら言う。
部屋は既に血で塗れている。
「もっと痛みを感じてもらおうか」
そう言って鎌を振り下ろす。
男は声を上げて死んだ。
「あ、死んじゃった。じゃあ次は君」
恐怖で誰も声を出すことができない。
1人、また1人と解体し殺していく。
「あれっ?全員死んじゃったよ?」
いつのまにか一人残さず殺していた。
「脆すぎるよ、あははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは。はぁ、ルル」
周りを見ると、血と肉が散乱していた。
冷静になると、翼は消え、鎌はもとの石に戻り、瞳は再び黒になった。
「俺、人を殺しちゃったよ。楽しみながら」
そう言いながらルルに近づき、抱き上げる。
「ごめんな。守れなくて」
「俺はルルに対して何もすることができなかった」
「最後の頼み、それだけは達成するよ」
「逃げかもしれないけど、俺はルルの分も生きる」
「だから、許してくれ」
本当は今すぐルルの後を追いたい。
だけどそれこそ本当の逃げだと思う。
だから生きる。
それが俺にできる唯一の罪滅ぼし。
ルルを背負って近くの森まで行き、土を掘ってルルを埋めた。
そして、泣いた。
「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
次の日、俺はルルの墓に花を添えると、屋敷を燃やして歩き出した。
ーーーーーーーーーーーーー強くなるためにーーーーーーーーーーーーー
ここまでが本当のプロローグみたいなものです。
ここから主人公が最強になります。
感想評価アドバイスなどあったらください。