初めての体験(?)
評価ありがとうございます!
読んでもらえたことに胸が躍り、心が飛び跳ねていました!
いつ完結するか分かりませんがこれからもご愛読よろしくお願いします!
「先輩、虫取りどうでした?」
有給明けの出勤、後輩の開口一言がそれだった。
「おいおい、昆虫採集と言ってくれ。子供っぽいじゃないか。」
虫取りはないだろうよ後輩。呼び方一つで趣味は簡単に子供っぽくなるんだぞまったく。
「だって同じことでしょう?で、どうだったんです、ヘラクレスオオカブトは捕まえられましたか?」
「駄目だったよ。後そんなのいたら生態系某金稼ぎの森みたいになるぞ。」
この馬鹿(後輩)はどうやらヘラクレスオオカブトは日本にいると思っていたらしい。中学理科からやり直して、どうぞ。
「え、そうなんですか。じゃああのゲームって別にサーバーごとに生き物決まってないんだ。」
「あのゲーム?」
「ええ、ナチュレ・プラネット・オンラインです。知りませんか?」
「なちゅ?…知らんな、生憎そういうのはフルダイブに移行してからやってないな。」
ナチュレ・プラネット・オンライン、後輩曰くそれは拡張された現実。仮想でありながら実体であり、夢でありながら地に足がついている。
人は大自然の果てまで開拓できるのか、気分は西部開拓時代の異世界開拓オンラインRPG。
凄いな、何が凄いって一文中に開拓って三回出てくるのが凄い。大概だがな。
「先輩やりましょうよぉ、虫いっぱい出てきますよ。」
へぇ…ふぅん…いっぱいねぇ……。
───
──
─
「さて、こいつをわざわざ買ってきたわけだが。」
後輩の巧みな言葉に乗せられて近所の家電量販店で買ってきたのは、脳波測定型VRヘッドセット、製品名「グレイトフル・ヘッド」。20年代のVR機器とは異なり脳波トラッキングでキャラクターを動かす画期的な技術、「インサイト・ブレイン」を搭載した、エレクトリック・ブレインズ社製のロングセラー商品だ。5年前の商品ということもあり少し型落ち感も否めないが、その分お値段もリーズナブルなものとなっていて、お値段5万ぽっきり(税抜き)。
高い?安心しろ、EB社の新型は30万するし、高性能モデルはもっとする。
しかし、この年になってようやくFDVRに触れることになるとは、頭はついていけるだろうか。
「ええと、頭に付けてゴーグルを掛けて……電源どこだこれ。設定ってどこでするんだ?」
触れなさ過ぎた結果時間だけが浪費され、プレイは翌日に持ち越されたのだった。
2話の段階でゲーム出てない…話の展開遅くて申し訳ない。
因みにFDVR=フルダイブヴァーチャルリアリティです。