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脱不審者ファッションの為に

 「やべえ…今考えたら確実に児童虐待じゃねーか。」

 替えの服がありませんでした、ずっと同じ服着せてましたなんて話が漏れたら確実に児相呼ばれちゃう……俺のただでさえない社会的地位がさらに崩壊して無くなってしまう。

 いやだって見た目ずっと黒装束に身を包んだ怪しい青年だし近くには幼女を連れてるし、なんか虫見て興奮してるし…普通な観点から見たら俺の社会的地位は最下層にあるようにしか見えないだろう。まあ仕方がない、そこは装備変えればいい話だから。

 「町まであと何分だっけか…てかこっちであってたっけ。」

 森の木が鬱蒼とし過ぎてるんだよなうちらの本拠地の周囲ってさ。まあ生物観察クランだからそういう環境が一番だし、なんなら戦争のときもゲリラ戦仕掛けやすい、トラップ敷き詰めやすいって利点があるから拠点の置き方的には正しいんだけどもさ。

 「ついでに俺の装備も見て回ってくるか。」

 不審者ポイントをできるだけ下げておきたい。だって確実にまだ半裸の方が絶対マシだし、たぶんTシャツ着てた方が正常な反応貰えると思う。

 「次の装備どうするかなぁ…多分重装備の方がプレイスタイル的には合ってるんだよな。」

 一応抜け道的な強化「絡新婦の呪い」があるが、あれは使い過ぎればそのまま蜘蛛化待ったなしとか言う欠陥スキル…いや呪いだからスキルもクソも無いか。まああの姿になった時は正直防具とかの概念無くなるから正味意味ないんだけども、軽い方が多分体動かしやすいだろう。

 でも俺のステータス的に受けてから反撃、もしくは長いリーチを活かした戦法を採った方が勝率は良いはずである。というか長槍もって突っ込んでインファイトするとかいうのは普通に考えてそれ剣で良いじゃんになるからな、槍である意味がマジで無くなってしまう。

 そのためには確実に重装甲を誇る鎧が必要になる、ワンチャン侍とかそういう系の甲冑とかでもいいけどね。祖父ちゃん家に毎年端午の節句の時に行くと必ず鎧武者が飾られてたんだよな。あれはかっこよかった、何回も着たいと祖父にせがんでよく困らせたものだった。因みに横に置いてあった刀は真剣だった、知らずに振り回しそうになってめっちゃ怒られたのは今でも覚えている。

 大分話が逸れてきているが、まあ大まかな指針は『カグヤに可愛らしい服を買う、俺の装備を更新して不審者感を無くす』の二つだ。

 「ってことで、急いでるんで。」

 「ちょまてや賞金首ッ。」

 あ、俺への賞金ていうか凹そうぜ的な運動まだやってたんだな。てか本拠地に殴り込みに来ないでずっとここら辺で待ち構えてるあたり結構意気地無いな、虎穴に入らずんば虎子を得ずという諺をご存じないのだろうか。

 「え、てか俺に賞金かかってるん?」

 あ、いない。あいつらの馬はどうやら駄馬だったようだ、一切合切セレストに追いつけている個体がいない。まあサラブレッドとそこらの馬と比べたらまあ無理か、ただ速すぎて足がポッキリいかないかだけ本当に心配だけども。

 バイコーンって言うんだっけか今のセレストって。自分で自分の傷回復できるのかな、そうだったらいいんだけども。

 「おっし何とか街道には出た、やっぱ道は全部どこかしらに繋がってるんだな。」

 全ての道はローマに通ずとはよく言ったものだ、道さえあればどこかしらにはつながってるからな。シルクロードも辿ればいつか中国からギリシャにつくしな。

 


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