76 秘密のお話を
「いやー、凄いね、ほぼ劣化なし。積んだら直ぐ来たんだね。この素材はおおよそ3日過ぎると劣化が始まるんだ。あいつらは劣化させまくってたよ?だいたいいつも8掛けだったな。これなら一ケース、1万出せるよ。冒険者ギルドで手続きしてきな?ありがとう。またよろしく!」
錬金術組合のおじさんは世界の果てが嫌いだったようだ。女のメンバー、きれいだったけど、性格がブスだったのね。
大きな街の倉庫とここの倉庫には長芋の素材限定の保管魔法をかけてあるそうだ。限定することで魔力の消費を押さえたようだ。それでも1日でゴブリンの魔石が3個必要らしい。ケースにもやりたかったようだけど、できなかったみたい。どこも予算的に厳しいよね。
おじさんから紙を受け取ったから、窓口に戻るか。まだ空いてるね。助かる。
「エリー!これ、お願いね?」
「はい、ではパーティ口座へ入れますね?それとギルマスが待ってます。こちらからどうぞ」
「一応私もいきますね?」
なんだか頻繁に呼ばれるな。ギルドマスターの部屋に。普通の冒険者だとまずはいらない。キョーコは今回のテンプレを楽しんでいた。そこが屑との違いだな。屑はプラスのテンプレのみを期待してる。キョーコはマイナスのテンプレも楽しめるんだよ。
私、キョーコ、メイビスさんが並んだ。キョーコが扉をノックした。 コンコンコン
「失礼します」
「おう、入れ。ん?新メンバーか?」
「はい。ビッグシティで衛兵をしてました。メイビスと申します」
「そうか。そうすると、ビッグシティの冒険者ギルド、訓練所での出来事は…」
「ほとんど見ました」
「そうか…まぁ、座ってくれ」
ギルドマスターはマグカップのコーヒーを一口飲んで不味そうな顔をして席についた。私達は、この前ジュリアが座った位置に三人並んで座った。
「まずは、素行の悪い冒険者の教育をしてくれて感謝する。あいつらは、世界の果ては素行が悪くてな。苦情が上がるんだが、錬金術組合の仕事を受けてくれるマジックバッグ持ちがあいつらだけでな。持ってる奴はやりたがらない、真面目で任せられる奴でもマジックバッグがなきゃ仕事にならん。貸し出すにもギルドにそんな余裕はないし、そんな大きなバッグはないからな…」
そいうった理由で世界の果てが大きな顔して運んでいたらしい。低めのランクのパーティなら運ぶだけで、低いランクで受けられる他の仕事では稼げないような大金になる。マジックバッグが持てるようなランクならもっと稼げる仕事があるんだろう。
えーと、大きな街と王の都の往復で6日。あいつらのマジックバッグだと、3メートル四方だから、27個か。馬車にも詰め込んでただろうからプラス10個と考えて、37個。で、馬車分が劣化しすぎを考えて無事なの三つとしよう。そうすると30個。その八掛けか。だいたい一週間で24万ギルか。
それが4週だけど、あいつら遊びそうだから3週で考えて72万ギル。王の都からポーションを運んで向こうで売ればさらに一ケース100万で買って200万で売れば100万の儲け。3週で300万ギルプラスされる。372万か。手元に100万ギル残しておけば稼げる。薬草摘んでも稼げないよね?
「あいつらのマジックバッグの出所も怪しすぎてな?今となっては真相はわからんがね?」
ギルドマスターがいうには商人を襲ったとのこと。さらに森にいた屑勇者兼人拐いと繋がっていたようだ。
「ここまではお礼なんだが、お前たちに確認したいことがある。特にキョーコ。相手を瞬殺だって?」
「…とある一子相伝の武術を使いましてね?筋肉を100パーセント使っています?」
く、キョーコの嘘が頼りない。自分でも自信がないから最期にはてながついてた。助け船出せるかな。
「キョーコは特別力持ちなんですよ?」
自分でも分かる。この助け船は泥船だ。ブクブクと沈む。メイビスさん。私達のラスト泡ブクを見届けてね。
「私、どうやったら人間があんな風に死ぬのか理解できませんでした。マチルダさんは相手の胴体を甲冑ごと切断してましたし…キョーコさんは何かしたかなと思ったら前に立っている前衛の男の胸から肩にかけてと、後衛の女の頭がなくなりましたからね?」
それを聞いたギルドマスターは頭を抱えた。メイビスさんが洩らした。事実だから、いつか知られるし。仕方ないか。見届けてくれたよ。
「俺がビッグシティのギルドマスターから聞けたのは決闘で相手を瞬殺した。キョーコって凄いねってだけだからな」
そういいながら、ギルドマスターが紙を見せる。これは、20文字×三行の60文字を離れた場所に送ることができる魔道具の物だ。兵士の時に使った。連続して送ることができないから、暗号化して長い文章作ってた。
深夜の休憩時間はメアリー達と、いかにその文字制約の中で面白い文章を作れるか競ったな。アユの考える文章が毎回爆笑だった。深夜に聞いてたからかとも思ったが秀逸だよ。どうやったらそんなに面白いこと考え付くんだって爆笑しながら思った。
戦の初期から中期は深夜休戦協定が結ばれてたから、敵の魔道具に考え抜いた面白い文章を送りつけてやるんだよ。向こうも理解して送り返して来るんだよね。ペンネームつきで。1日一回の楽しみだったな。元気かな?ペンネーム スキップで捻挫とペンネーム メイド服の羊。本名は知らない。ちなみにアユのペンネームは塩焼きのアリーナだ。ペンネームは文字数に含まれないからね?
「極秘にするから、お前らのやったことを聞き取るぞ?」
ここの極秘ってジュリアが盗み見れる位のセキュリティでしょ?わたし知ってる。
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