75 長く熱い口づけ
メイビスさんを連れて宿に戻った。部屋は確保できた。今日の夕飯は、おまちかねの中華だ。中華は勇者様の世界の国だ。その国の料理だとはわかっているが、中華出身の勇者様って記録にはないな。
テーブルいっぱいの料理。食べたかった品々。お酒はの飲めなかったけど、料理を堪能した。餃子美味しい。追加され続ける料理。
「餃子は手作りしても美味しいよ。中華も作りたいなぁ」
キョーコ。一生ついていきます。見も心も捧げる。
部屋に戻ったら恋ばなです。メイビスさんは、結婚はしてなくて、現在は彼氏もいないそうだけど、過去にはいたそうだ。経験者だった。
「回数なんて関係ないですよ?初めてが好きな男性も多いですしね?」
大人だよ。大人の対応だよ。私達にない常識人なのかもしれない。後学のため拷問の見学してたけど。
翌朝、朝食を取る。お粥だ。鶏肉がのったお粥がおいしい。ただ煮ただけのお米少なめのお粥じゃない。高いレベルで完成された料理。あの戦で食べたお粥と比べて、ホロリと涙が出そうだった。メアリーもメイビスさんも同じ思いだったようだ。
宿をチェックアウト。馬車に乗り込む。御者はヒルデさん。村へと向けて出発。
途中、檻の馬車に遭遇。昨夜抜かされたようだ。中にいるキモデブハゲ、メガネ、おばさんがいた。なぜかぼこぼこ、石投げられたのね。
「あいつら市場で略奪してましたから。自業自得です」
メイビスさんは衛兵として向かったそうだ。でも王の紋章。逆らえなかったんだって。
ほどなくして村へついた。そのまま通りすぎて次の村が宿泊予定だ。速い。
次の村へ着く。宿は空いてなかった。仕方がないので、村の外にあるキャンプ場でキャンプすることになった。
「今日はハンバーグですよ?」
キョーコが挽き肉をこねながら答えてくれた。やったね。美味しく食べて就寝。
朝ゆっくり起きて、朝食。昨日のハンバーグをパンに挟んで食べる。ハンバーガーだ。チーズも入れてくれた。うまうま。
昼には都に到着した。到着したらジュリアが馬車から飛び出して門で熱いキスをサムソンとかわす。鎧つけてあげて?
「えー!?ジュリアと付き合ってるの?サムソン凄いじゃん!!」
メイビスさんがおどろいていた。いいやつなんだけど、それ以上にはなれなかったサムソンが、大人しくしていれば超絶美人のジュリアが彼女だもんね。口を開いたり、行動を起こすと金髪ハーフエルフの皮を被った変態に成り下がるけど。
そのままギルドまで馬車で乗り付けた。馬車はヒルデさんが馬車組合に戻してくれることになった。そのまま、おばあさんの魔道具屋に頼まれていた素材を届けるそうだ。
ギルドはががらがらだった。エリが窓口で頬杖ついて外を眺めていた。はう!?これは男が見たら惚れちゃうよ。声を掛けよう。
「エリー!戻ったよ!」
「こんにちは。お出かけされてたんですね?あら?ジュリアは?」
「そうなんだよ。あと大きな街で依頼を受けたんだけど、錬金術組合ってどこにあるの?門でキスしてるよ?」
熱いキスを交わしてたのでおいてきた。終わらないんだもん。その場で事を始める前には衛兵さんが来ると思う。帰ってこなかったら捕まったと思うことにしておこう。
「…聞いた私がバカでした。えーと、錬金術組合は冒険者ギルドの二階です。錬金術組合がらみの依頼となると、加工した長芋の納品ですか?それなら倉庫に錬金術組合の担当さんがいますよ?あれ?この依頼って世界の果てが独占してませんでした?」
「依頼票をもったら絡まれました。喧嘩を買ったら決闘になりましてね?府フフ。テンプレですよ!!」
キョーコが答えてくれた。テンプレが好きなんだね。エリがベルを押した。扉からギルドマスターが現れた。
「お前ら…なにした?はぁ…荷物を納品したら部屋まで来い。マチルダとキョーコだけでいい」
この後の予定が強制的に決められた。仕方ないか。倉庫へ向かう。メアリーは早々にギルドの売店を見に行ってしまった。拷問具新入荷!の登り旗ってメアリーのみをターゲットにしてるのかしら?
倉庫の前にいた職員さんに聞くと、倉庫の中を指差して教えてくれた。先にいる人は人のよさそうなおじさん。
「すみません。大きな街から加工した長芋を持ってきました」
「お?世界の果ての奴らじゃないのか。ま、お嬢さん達なら歓迎だよ。あいつらいつも上から目線でな。ナミ、ミエ、エナの女性陣も下品でね?まぁ、男どもはそれに輪をかけて下品だな」
「…今後、来れないから?たぶん?いえ、来ないから?恐らく?まぁ、安心してくださいね?荷物だしますね?」
キョーコがおじさんを安心させたかったのか、内容は伏せて世界の果てが今後来ないことを伝えた。
「あいつら来ないのか。そりゃ嬉しいが…この仕事はどうなる?」
う!?そこまで考えずに命を弄んでしまった。どうしよう?どうしよう?と思っていたら、メイビスさんが一言。
「私がやりますよ!馬車とマジックバッグあればできますよね?」
「それは助かる。お嬢さんなら安心だ。衛兵さんだろ?ビッグシティの?」
「衛兵は退職して、このパーティに所属しますからね?仕事しますよ?」
解決した。メイビスさん!流石っす!やっぱりできる女は違うよ!
キョーコがマジックバッグから出すふりをしながら、インベントリから大量に加工長芋のケースを取り出していった。
「うお!?たくさんありがとうな!数えるな?そのあとに品質の確認な?」
出した個数は125だった。うわー。すげぇ。でも五メートル四方のマジックバッグなら入るか。




