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62 新しい始まり

 キョーコはスキルを隠し持っていた。他者を復活させることのできるスキル。一回のみ使用できるスキルだった。私とメアリーはキョーコの提案を承諾。使用してもらった。まだ隠してるかも知れないけど、私はそれで良いと思う。


 メアリーもそうだよね?そうだって言いなさい。あんただって拷問具隠し持ってるでしょ?そうそうお利口だね。もう少しシリアスな展開でいさせてあげて?


「う?ここは?ジュリア?ん?膝枕…え!?」


「サムソン、サムソン、良かった。良かった……ううぅぅぅぅ」


 サムソンは蘇生した。おそらくヒルデさんが帰ってこいって言っていたころには事切れていたんだと思う。刺さっていた槍は綺麗に抜けていた。槍には王の紋章が入っている。犯人バレバレだな。へなちょこめ。


「キョーコちゃん。これがキョーコちゃんの後悔しない選択なのね?抜け駆けしちゃうよ?」


「はい。ヒルデさん。これが私の選択です。あれ!?魔法に何か増えた?リサスィティション?言いにくい。リサスィティションか。蘇生魔法?うわ、えぐい量のMP使うなぁ。今はまだ使えないや!がんばらなきゃ!?」


「ファッ!?リサスィティション!?伝説の魔法よ?過去の勇者様で一人だけ使えたっていう蘇生の魔法ね?ふふ?キョーコちゃん、最高の選択が出来たんじゃない?流石私の娘ね!」


 キョーコは他者を蘇生させる一回のみのスキルを使って、サムソンを蘇生させた。そして魔法としてリサスィティション。蘇生の魔法を手に入れた。魔力はえぐい量使うみたいだけど。白目でベロ出して倒れるキョーコが見ることができるかもしれない。蘇生魔法といえばおとぎ話の勇者様で描かれていたな。


 いつの間にかヒルデさんの娘にもされてるようだ。え?私とメアリーも?


「あ、あのね?サムソン。これ使って?わ、私からのプレゼントよ?」


「え?ありがとう。良い剣だ。こんなの使ったことないな…はは?」


「よーし、今日はお赤飯にするよ!」


 キョーコが今日の夕飯を決めた。やったね。赤飯大好き。ふふ、良いことあったもんね。


「ジュリアちゃん、お母さんにもちゃんと紹介してね?」


 私、メアリー、キョーコ、ヒルデさんは笑いながらアパートに入った。ジュリアとサムソンを残して。ごゆっくり。


 今日はサムソンが復活した日。そして悲しく終わったジュリアの恋が復活した日。私たちは忘れないだろう。


 アパートのリビングで早速、会議が行われた。議題はジュリアの抜け駆けについて。シリアスな展開はここで終わりよ?


「えー、宣言していた通り、ジュリアが抜け駆けに成功しました。ただ、相手はサムソンです。良い奴だけど、良い奴なんだけど!」


「わかるよマチルダ!最近はジュリアしか見てなかったけど、それまではね?物色するように見てたもん?アリサとシンシアが結婚した時は大変だったよ?」


「お母さんは先を越されてショックです。まさかジュリアちゃんに越されるとは…でも私には美味しいご飯がある!キョーコちゃんのご飯が!!美味しいご飯は恋に勝るのよ!」


「ハイハイ。じゃあ作り始めますね?今日はお赤飯ですよ?」


 ヒルデさんは本気でショックは受けてなさそう。どこか嬉しそうだ。でも美味しいご飯は恋に勝るのよは本気を感じた。どちらも目付きがね。


 赤飯が炊ける頃、ジュリアがサムソンを連れて入ってきた。ヒューヒュー!


「お母さん。紹介するね?サムソンよ。門番とか衛兵さんしてるの」


「サムソンです。えーと、娘さんとお付き合いすることになりました。よろしくお願いします」


「よろしくね?ジュリアのお母さんです。さ、ご飯食べてって?キョーコちゃんが作ったのだけど」


「安心してください。沢山炊きましたから」


 お赤飯とお味噌汁が出てきた。そしてオーク肉のステーキ。素敵。残った赤飯はおにぎりにしてキョーコがインベントリにしまっている。夜おなかすいたらねだろう。


 おいしい夕飯を頂いてサムソンは帰ることになった。うんぼろかった防具がやりに貫かれてボロボロだ。着けないよりはましかな。


「お邪魔しました。また遊びにきますね?」


「うん。またねサムソン!」


 サムソンを見送ってジュリアが手を振っていた。


「さて、会議の第2段です。サムソンを刺したのはこのマークの使える人です。そうこれは王の紋章ですね。へなちょこ本人と騎士がこの紋章を使うことが許されています。問題です。誰が刺したでしょうか?」


 サムソンは門番をして上がる頃に刺された模様。刺されたのは兵舎の近く、王の城とも近い場所なんじゃないかな?と私は睨んでいる。一般人がほとんど通らないから。そして、最期の力を振り絞ってジュリアのいるこのアパートまでたどり着いたと。サムソンはほとんど覚えてなかったけど、たぶんこんな感じだろう。


「おそらくだけどあの馬車の上の騎士ね?」


 メアリーが鋭い。たぶんあのうちの一人だと思う。へなちょこの命令わ受けたのかな。


「そうなると、あぁ、後方に乗ってた奴かな?他の奴に比べると実戦的な鎧着てたから。鑑定したらそうでてたよ?」


 キョーコは馬車の後方の騎士に目を着けた。他の奴より実戦的な鎧か。なるほど。


「ただ、今後はサムソンは狙われないと思う。だってさ王の命令が実行されなかったんだから、できなかった奴が無能のレッテル貼られるか、王がそういうことを命令したってばれるんだもん。ならば前者でしょう。へなちょこだもん!」


 メアリー鋭いね。これで二回も三回も狙われたら疑われるのはへなちょこだ。今日だけなら無能のレッテルを貼られた奴が暴走したで済むもん。さすがにその辺は狡いからわかると思う。だってさ、サムソンの功績はこの国のみんなが知ってる。なのに門番しているのが好感度上げてるんだよね。実際にはへなちょこによる左遷だけど。


 近いうちにあの騎士は死体で発見されるのかな?それか公開処刑されるかな。


「たぶんそうだね?でもお母さんは義理の息子サムくんの防具がヘボいのが心配です。この程度の槍が突き抜けるなんて…だから、ジオウちゃんの防具を着させたいの?せめてジオウちゃんが片手間に作ったものの片手間で作るくらいの奴の息抜きで適当に鼻くそほじりながら作った位の?キョーコちゃんとジュリアで頼んできて?私とまーちゃんとメアリーちゃんは別のことをやります。その馬車は根切りよ?」


 好戦的なエルフだこと。エルフって戦闘民族だっけ?緑と平和を愛するイメージなんだけどな。馬車根切りだってさ。でもお爺さんのかなり手を抜いた防具でもね。この槍なら跳ね返すよ?実験的に何か混ぜそうな気がする。攻撃を反射させるとか?


「ヒルデさん馬車を襲うの?拷問器具試していい?」


「了解だよ、ヒルデさん。み、な、ご、ろ、し、皆殺し!!」


「わかったよ?ジュリアと行ってくるね。マチルダ…あんまり変なこと言ってると星増えるよ?」


「あら?サイコパス☆☆マチルダってなに?カッコいい!!私も欲しい!!やった!!ウフフ?サイコパス☆ヒルデリアンよ!ん?中2病って何?疾病欄に急に現れたんですけど?え?不治の病!?」


 ヒルデさんはずいぶん遅れて発症したようだ。キョーコが言うには、症状は冷静になったときに叫びたくなる等。現在の所、薬はない。さらにめんどくさい奴が訳もわからず絡んできたりする症例も確認されている。中2病って絡まれるよね。怖い病気だよ。幸い死に至る病ではないはずだ。


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