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58 シェフの過激

「で、これが答えか…」


 ギルドマスターはやれやれと言った感じで3つのずだ袋を見下ろした。ずだ袋が臭すぎて、倉庫へ入るの断られた。場所は荷馬車の駐車場脇の馬糞置き場近く。倉庫の影になっていて、ここはあまり人が来ない。


「ギルドマスター、それでこいつらの刺青見てください。ほらここ」


 ジュリアによって捲られたずだ袋と男達のシャツ。胸元に逆三角、その内側に黒い眼のような丸。カマキリの顔をデザインしたものがいれられていた。


「こっちもね?」


 私からマジックバッグを取り上げたメアリーが首のない死体を4つ取り出してシャツを捲る。同じデザインの刺青が胸の同じところにあった。


「それでね、ギルドマスター。こいつらは元勇者様なんだ。何年か前に確かに集団で召喚された勇者様達がいたんだけど、そいつらだと思うよ?」


「なに?元勇者様が盗賊団カマキリなのか?まぁこれでカマキリは壊滅したが…闇が深そうだな。くそ!あー、エリ、こいつらを借金奴隷にしてくれ。鉱山に300年も行けば返せる位にしておけ?」


 この国の奴隷はいろいろいる。勇者様は嫌う人もいるけどね。犯罪を犯した者は普通は犯罪者奴隷として死ぬまで働かされる。借金奴隷は、借金が返し終わるまで働かされる。この借金返済の方法はいろいろあるんだけど、女の人だと夜のお仕事もあり。夜の女王になると一瞬で借金を返す人もいるとか。病気のリスクはポーションで解決だ。高いけどね。妊娠も避妊薬がある。


 あとは普通に売られたりする奴隷もいる。盗賊団カマキリが誘拐した人はこういう奴隷になる。へなちょこロビンが買ってきた奴隷はこういう売られていた奴隷だ。孤児とかも売られるし、戦争で捕虜になった兵士なんかも売られる。


 今回の場合、犯罪者と借金の中間にさせるようだ。私達のポーション代金に慰謝料をプラスした金額が借金になる。ほほう、300年も鉱山に行かなければいけない金額か。


「あー、お前ら、旅する乙女たちのメンバーは、今回の件で迷惑かけたな。こいつらは初心者に因縁をつける常習でな?なかなか足が掴めなかったんだが、こんな大物とは思わなかった。でだ、今回の報酬はこいつらに借金させて払わせる。ポーション代が1000万ギルに、お前らに対する慰謝料を4000万、ギルドの名誉を著しく落としめた迷惑料で3000万ギル、誘拐で迷惑をかけた関係者への保証で6億もあれば死んでも出てこれんだろ?」


 今回のような借金奴隷に関しては国から一括でお金が降りる。特に保証の部分。犯罪がらみの多額借金奴隷にして、死んでも働かせる。正確には死なない、いや、死ねない。ポーションが効かない代わりに死んでいることを忘れて働かされる。そんな魔術師がいるんだってさ。魔術で死んでも鉱山で働かされて、返済が終了すると魔法を解かれて一気に死ぬ。国と国との取り決めで兵士には使うことが禁止されている。まぁ、体の破損が大きくなると崩れてしまうので兵士には向かない魔法なのかも?


「ギルドマスター?ポーションの値段300万×3だから900万じゃないの?」


「あぁ、あの時払ってればその金額だな。利息だよ。まぁ計算しやすいように増やしたんだがな」


 メアリーが疑問を口にした。がギルドマスターは何てことないって顔で答えた。


「ギルマス、書類が用意できたので衛兵さん呼びますね?」


「おう。呼んでくれ。こいつらは臭くてかなわん」


 エリは書類を数枚持っていた。そして何かを操作した。現れる衛兵さん。なに?え?早いよ!


「よぉ問題児ども。お前らがギルドマスターを助けたと聞いた。王の都を代表して礼を言おう!ハハハ!」


「隊長!ご機嫌じゃん」


「あ、隊長!さっきぶりだね」


 衛兵隊の隊長なったマキシミリアンが来てくれた。決め台詞をスラッと出せるのが衛兵さんだね。近衛から衛兵になって顔色がよくなった。3つのずだ袋は隊長他衛兵さんに引きずられて去ったのよ。


「それじゃあとはエリに任せた。俺は昼寝する」


「はい。ギルマス。窓口へ行きますよ?旅する乙女たちの皆さん?」


 エリに連れられて窓口へ。いろいろと手続きしてパーティー口座に入金してもらう。


「あら?マチルダさんとメアリーさんの個人口座、残高が国に下ろされてますね。何かありましたか?」


「うん。ちょっとね。ぷっ国が持ってたの1500ギルだって。メアリー、口座もう一つ作ろっか?」


「そだね。その方が安心だよね。エリお願いできる?」


「はい。すぐ作りますね?」


 エリがカードを作ってくれた。よしご飯行くよ!


 ちょっと、というかだいぶ遅くなったけど昼食だ。今日はカルボナーラ食べるぞ!


「シルビー!来たよ!」


「お、姉御たちとジュリア!ここ空いてますよ?シルビーか…いいですね!その呼ばれ方。そういえばジュリアに似たエルフの方も言ってましたね」


 シルビアに通された席に座り、メニューを見る。お、あった。カルボナーラ。


「みんな決まった?呼ぶよ?シルビア!お願いね?」


 ジュリアがシルビアを呼んでくれた。


「私はカルボナーラで!」


「私は何時ものオムライスね」


「私は焼きそば!」


「えーと、シェフの気まぐれランチで!」


「はい、注文繰り返しやす!カルボナーラ、オムライス、焼きそば、それと、大根めし、ですね!お待ち下さい!」


「ちが!シェフの気まぐれランチで!」


 ジュリア諦めろ。今日のシェフの気まぐれランチは大根めしだってさ。次回はキョーコの頼んだ焼きそば食べてみよう。


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