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19 眩しすぎて声にならない

「あううう、くらくらするぅぅ…目がぐるぐるするぅぅ…」


 炎を出し終えたキョーコがふらついていた。そんなキョーコをみてジュリアの目が光った。


「それは魔力切れよ!あれだけ魔力を放出したんだもん。ふらついて当たり前よ!さ、横になって。苦しいといけないからベルトははずそうか?ブラも外そうか?ぐへへ?」


 あ、ハーフエルフの皮を被った変態が出没した。でも私達には魔力切れがわからないからジュリアに任そう。ジュリアによってキョーコは荷台に寝かされていた。メアリー?何で顔を赤らめているんだい?


 キョーコの貞操が気になるけどジュリアに任せて、私とメアリーで穴を埋めた。穴の壁がキラキラとガラス質になってる。陶芸の窯がこんな感じだったな。


 キョーコとジュリアの2人の世界に入るのが躊躇われたので、私とメアリーは御者台に二人で座る。今日のキャンプ地まではあと少し。しばらく馬車を走らせる。変態の喘ぎ声が聞こえたのは気のせいだと思いたい。



 日が傾き始めた頃、キャンプ場に到着。どちらが荷台を開けるかのじゃんけんで、私は勝利した。がんばれメアリー。恐る恐るメアリーが幌を覗き込む。


「あ、お疲れ様。メアリー。着きましたか?」


 そんなキョーコの声が聞こえた。驚きの表情のメアリー。何を見たらそうなるの?私も恐る恐る覗く。


「あ、マチルダもお疲れ様。着いたんだね!」


 白目を剥いて舌をベロリと出して倒れているくもんの表情のジュリアがキョーコの膝枕で寝かされていた。変態の所業に我慢できずに殺ったのね。埋めるなら手伝うよ?


「キョーコ…ジュリアをどしたの?」


 メアリーは好奇心が勝ったようで聞いてくれた。


「ん?MP切れだよ?がっつり切れるとこうなるんだね。気を付けよ。ライトの魔法をたくさん出したらこうなったの」


 魔道具屋のババアも魔法を撃ちすぎて気絶したって言ってたな。キョーコの話では、魔法の練習と、魔力を増やすのには、ライトの魔法を使うのが安全という事で、荷台で特訓をしていたそうだ。キョーコは2つでくらくらして終了。良い所を見せようと、倍々にライトの魔法を増やして16になったところでメアリーはこうなったとのこと。


「一応これね?ライト!ほら使えるようになったんだよ?大きさと個数はジュリアに負けるけど、明るさは勝ったよ」


 キョーコの手のひらの上に明るい玉が浮いた。大きさは3センチ位だろうか。白い光が煌々としてまぶしい。


「ゴフォ…こひゅー、かひゅー、あううう、ライト!普通はこんなよ?がふっ…」


 死にそうではあるけども復活したジュリアがライトの魔法を唱えた。手のひらの上に直径10センチほどの玉が浮いた。ぼんやり光っている。ランプの明かり位かな。あ、また白目剥いてベロだして倒れた。同時に玉が消滅した。


 仕方がないのでメアリーと協力してジュリアを荷台からおろして、地面に寝かせた。今は馬に顔を舐められている。美味しい?でも食べちゃダメだよ?お腹壊すし、変態が感染ったら大変だよ?


 魔道コンロを出して、今日の夕食をキョーコに作ってもらう。お昼にジュリアから調理器具一式と食器はキョーコのインベントリに移しておいた。あの頃の私たち、グッジョブ!あ、やべ、テント忘れた。これは買った覚えがない。一人用買ったっけ?まぁ、いーか。その辺で寝れば。ドンマイ!私。


「あううう、これを…メアリー?マチルダ?テント任せた…ううう顔が臭い…ふぁ!?くさ?!くっさ!?く、クリーン!…あふん…」


 あ、ジュリアおはよう。ご飯はまだだよ?テントありがとう。寝起きなのに、転げ回って元気だなぁ、ジュリアは。メアリーと一緒にテントを張った。そこそこ大きいね。四人でも広々使えそうだよ。クリーンを唱えたジュリアはあへ顔で再び倒れた。エロいよ?


 張り終えたテントのなかに、あへ顔から穏やかな顔で横になるジュリアを運んで寝かせておく。魔力切れって大変なんだな。使えなくて良かった思った。


 魔道コンロで料理をするキョーコの近くに、メアリーが山側から手頃な木や枝を集めてきてたき火を始めた。たき火って落ち着くよね。キョーコの方から刺激的な香りが。たぶんあれだね。カレー。


 私たちのいるこの世界は、勇者様の召喚が長いこと行われているから、それはもう色々と勇者様の世界のモノが開発された。農業関連のモノから、娯楽、料理、食材など、ありとあらゆるモノが開発されている。


 ここ20年ほどの勇者様は、チートができないと嘆くタイプと、この世界を受け止めて冒険を楽しむ勇者様に別れる。たぶんキョーコは後者な気がする。戦後私が初めて城門から見送った勇者様は前者だった。リバーシみて倒れ、マヨネーズみて泣いてたから。


「みんな?できたよ!キャンプと言ったらカレーライス!ジュリアも起こしてね?」


 もちろんカレーも昔々に召喚された勇者様によって開発された。世界中から香辛料を集めて作られたものだ。レシピも残されている。そして、別の勇者様が試行錯誤でカレールーを開発された。こちらもレシピが残されている。


「いやー、異世界でもカレーが食べられるんだよ。カードで買い物ができて、トイレも水洗でシャワー洗浄だし。あんまり困らないかな?ゲームができないけど、ここでの生活がゲームだよ!」


 カード便利だよね。お金を持ち歩かなくて良いもの。水洗トイレ良いよね。臭いも少ないし。私はもう戻れない。お釣りのこない生活が当たり前になってしまったから。

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