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17 第一ゴブリン発見!

 みんなの連帯感が深まったところで食休み終了。キョーコが敷物他をインベントリへ入れて片付け終了。らくちん。


「メアリー?普通にポーション買うと幾らくらいになるの?」


「え?初級ポーション10000ギルじゃないの?」


 割引前はそうだったよね。もうキョーコとメアリーったら。私は馬を馬車に繋げながら、買うところ見てたでしょ?エリが八掛けで売ってくれたし、おっちょこちょいさんなんだからと思っていたら、ジュリアが笑っていた。


「メアリー、10000ギルは卸値だよ。だから普通にお店でポーション買うと30000ギル前後ね。この大陸ならどこで買ってもだいたい同じだよ?」


 ここ数年でポーション製造の技術が上がった。錬金術界隈で革命的なことがあったらしい。私が戦場で使ったポーションと比べると、成分の劣化が少なく、保管場所を選ばず、加えて瓶の強度向上により、冒険者や兵士が携行しても激しい動きや、戦闘等でも割れにくくなった。


「割れにくくなったことによって、腰のケースに入れたポーション瓶が、尻餅ついた時にめり込む怪我が多発してますね。今までの瓶だと割れてたんですけどね?ケースの中だから破片は刺さらなかったんですし」


 ジュリアがポーション瓶の強度向上による弊害を話してくれた。今までは腰の後ろに辺り、ベルトに専用のケースを着けることが一般的だった。専用ケースに入れることによってポーションの劣化を緩やかにしていた。私も兵士の時に支給された初級ポーションはそこにつけていた。


 最近は前、お臍の辺りに着けるのが主流になってきたとのこと。それか剣を吊るす反対側、右利きの人なら右側に着けることもあるとか。ケースはそのまま使っている人が多い。少なくなったとしても劣化はするからね。ケースに入れればより長持ちする。


「え!?三倍も違うの?」


「それはポーションを運ぶ人と、お店で売る人の儲け分だよ?だから私達はこのポーションをだいたい15000から20000ギルでお店に売るの」


 これが多いのか少ないのかはわからないけど、この国ではそれで回っている。商店の人が直接買い付けに行けば儲けが多くなるかな?と思ったけど、モンスターと戦うリスク、護衛を雇う料金、盗賊等のリスクを考えると、冒険者寄りのギルド加入者が運ぶ物を買う方が良いとのこと。


 ギルドを通さない護衛なんかは雇ったのに荷物を奪って逃げる事件なんかもあるそうだ。王の都だと卸業者がギルドと商店の間に入ってるんだって。卸業者は国の職員だ。兵士を引退した人の中から試験で選ばれているそうだ。


「錬金術師さんがそのまま売れば…」


「あの人たちはポーションだけ作ってる訳じゃないしね?駆け出し錬金術師さんの主な仕事ではあるけど」


 メアリーの疑問をジュリアが答えていた。キョーコは興味深そうにその話を聞いていた。


「ポーションに関してはそんな感じだよ?農産物はわりと緩いよ?」


 農家さんはわりと日々モンスターと戦っていた。農作業中に襲われることもあるから。農家さんはギルドに出荷したり、お店と契約したり、朝市で売ったりしている。農家さんの自由が認められていた。


 喋りながら準備も終わった。メアリーが御者に。私、キョーコ、ジュリアは荷台に座った。山の麓に向けて出発だ。


「メアリー、山に道が見えるでしょ?あの下にキャンプできる広場があるから」


「了解。そこに向かっていくよ」


 ここから山の麓まではモンスターがちょっと強くなる。駆け出し冒険者の死因第一位のゴブリンが沢山いる。ゴブリンの巣があるからだ。人の形をしたものを攻撃するのってなかなかね?キョーコとジュリアはいきなり盗賊との闘いを経験したから大丈夫かな。私とメアリーはあの戦場で捨ててきた感情だ。


「第一ゴブリン発見!跳ねるよ?」


 メアリーが馬車の進行方向にいたゴブリンを跳ねた。前方に跳ね飛ばされたゴブリンはそのまま倒れ、馬に踏まれ、車輪の下敷きに。ゴットんグシャという衝撃と感触を荷台に響かせた。


「あわわわわ事故だよ、人身事故だよ?救急車!?警察に連絡して!?あれ?モンスターだから違うのかな?」


 キョーコが慌てていた。


「魔石回収しなきゃ、うっ!?ぐちゃぐちゃだよ!?ううう…」


 ジュリアは魔石を気にしていたけど、ゴブリンの轢死体を馬車の後方から直視して具合が悪そう。仕方ない。


「ジュリア、魔石ってどこにあるの?メアリー止まって?」


「あううう、胸の辺りにあります…ううう…おえ…うぷ」


「はいよー」


 戻しそうなジュリアにヒールをキョーコがかけていた。メアリーが馬車を停車してくれたから、荷台から降りて魔石を回収しに行く。轢かれたゴブリンまで50メートル位かな。駆け足で向かおう。


 轢かれたゴブリンの所についた。うつぶせで倒れて動かない。馬車の前輪と後輪できっちり轢かれていた。後輪が頭を砕いたようであのゴットングシャとなったようだ。背中にも車輪の跡。中身が出ていた。触るの嫌だから背中から開くか。刀で背骨に沿った所を切る。少し刃先に何か硬い物をさわったな。


 ゴブリンが所持していた棒でほじくると赤い石が出てきた。これだね?血でねちょねちょだったから大きめの葉っぱにくるんで戻った。


 馬車に戻ると、そこは血の海だった。



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