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15 塩のふり方

 休憩スペースから離れた所にジュリアの土魔法で穴を掘って首を刈った死体を放り投げる。10体放り投げた所で、ジュリアの最大火力の火魔法あて続けてこんがり。燻っていたけど、臭いしまた土魔法で埋め戻す。


「汚物は消毒ですのよ?死体はなるべく埋めましょう。建前的には病気の蔓延を防ぐとかですけど、本音は腐った死体が道にあるのは嫌でしょ?臭いし。ウルフは忘れてましたね。てへ?道じゃないし、少しはね?」


 ジュリアがギルドとしての公式見解と本音を漏らした。みんな旅に出ていることに夢中になっていた。反省。ウルフは無事に土に還るか、小さな動物の糧となって頂けたらなと。戻って埋めるのは面倒だしね?


「ねぇ、マチルダ、メアリー、クリーンかけるよ?ほら、ブーツと鎌が血で汚れてるでしょ?」


 キョーコが血で濡れた私達をみてクリーンをかけてくれた。うわークリーン使える人がいるだけで快適なんだね。


「ありがとう!キョーコ。ねとねとだったんだよ?」


「ぬるぬるの鎖鎌もピカピカだよ!」


 馬を馬車から外して木に繋ぐ。ギルドで買った水を飲ませた。馬はその辺の草をもりもり食べていた。


「ねぇ?マチルダ、馬にニンジンあげちゃ駄目かな?」


「ここまで頑張ってくれたし、この後もまだまだ頑張ってもらわなきゃだし、あげても良いんじゃない?」


「変なものあげなければ大丈夫ですよ?あ、後ろには立たないでくださいね?蹴られますから」


 ジュリアも答えてくれた。キョーコは朝市で買ったニンジンをインベントリから出して馬にあげていた。馬も嬉しそうだ。


「あれ?馬のステータスが…機嫌が良いみたいよ?好きな人は組合のお姉さんだって。いつもご飯くれるのかな?」


「ステータスを見るのって勇者様限定の能力って言われているからね?だから私達には何が見えてるのかわからないんだよ?」


「自分のHPとか数字で見えてるね。HPがゼロになると死ぬのかな?試すわけにはいかないしなぁ。あとレベルもあるみたいだよ?」


 流石だよ勇者様。だけどね?ちょっと何を言ってるかわからない。なにHPってゼロになるまでは死なないってこと?ポーション持ってれば無理し放題じゃん。レベルは何?あれかな成長とかするのかな?この辺りのは物語にも書いてないもんなぁ。書いてるのはこっちの人間だしな。内面的なものがないのよ。勇者様が残した日記とかは宝物庫にあるらしいから、いつかへなちょこを脅して奪えないかなぁ。


「そんなことよりキョーコ、ご飯作ってよ?」


 妄想をしていたらメアリーのお腹が待ての限界を迎えた。


「よーし、作るね。パスタにしようかな!」


 いけね!?鍋持ってたか?買ってないよね?


「ハイハイ、鍋とフライパンだしますよ?まな板と包丁もね。食器もだしとくね?」


 ジュリアが用意してくれてた。もうジュリアまじ女神。


 キョーコは鍋に水を入れて、魔導コンロに火をつけた。フライパンにオリーブオイルを垂らしてニンニクとベーコンと辛子を刻んで炒めていた。手慣れてるなぁ。


「ねぇ、キョーコ。料理ははじめから上手かったの?」


 私はキョーコの料理する姿を見ながら問いかけた。キョーコはゆで上がったパスタをフライパンに入れて和えたあと、カッコいい仕草で塩を振っていた。これ、今度ゆでたまご食べるときに真似しよう。


「えー?日々特訓だよ?はじめは何もできなかったよ?」


「魔法とかスキルもそうじゃないかな?過去の勇者様もはじめから強かった人は少ないよ?ジュリアも弓を特訓したって。私もメアリーも最初は…あーいきなり戦だったからなぁ」


 カッコいい仕草で塩を振り終わったキョーコはてきぱきとパスタを人数分食器に盛り付けた。


 最初から強い勇者様といえば、たまに"ぼくがかんがえたさいきょうのゆうしゃ"が現れるからな。召喚されて、いきなり魔王を倒した。その直後にドラゴンに喰われたって伝説の勇者様も記録にある。生き急ぐ勇者、または三日勇者として記録されてるのを読んだことがある。


「そうだね。スキルが急にはえてくるかもしれないしね。ん?料理スキルがついてる!?え!?」


「キョーコ良かったね?でいいのかな?」


 インベントリからテーブルと椅子を出したキョーコは戸惑っていたけど、テーブルクロスまできっちり敷いていた。戸惑うのはこっちだよ?どこのレストランだよ。


「うわ!?何これ?何?」


 メアリー?レストラン キョーコ 青空支店が開店したんだよ。私はソムリエやるからメアリーは皿洗いね。ジュリアにスカートの短い制服を着せてウェイトレスさんやってもらおう。流行るよ?想定される客層があれだけど。


「ふえぇぇぇ…良い匂い。美味しい、これ絶対美味しい…」


 ジュリアがとろけていた。わかるよ。このニンニクの匂いが食欲を増すよね。


「ありがとう。マチルダ。さ、みんな召し上がれ!」


 席に着いていただきます。早速パスタをフォークに絡める。私はスプーン使わないからね?子供じゃないよ。


「うわっ美味しい!シンプルだけど美味しい!」


 メアリーはオムライスの時と比べると地味だけど美味しさを表現していた。確かにこのパスタシンプルだけど美味しい。兵士だったときはパスタ食べられなかったからなぁ。水をたくさん使うでしょ?スープパスタ擬きは野営で食べたな。パスタごと色々煮込んであるやつ。味付けが塩だけだったけど。あれも美味しくなるのかな。


「ふえぇぇぇ…美味しい。久しぶりにこんなに美味しいペペロンチーノ食べたよ!確かこれも過去の勇者様が作ったんですよ?」


 ジュリアがふやけていた。美味しいもんね。そうか。勇者様は美味しいもの食べてるんだね。羨ましいよ。キョーコといると食には困らなそうだな。


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