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住むところ

星郎「「どけどけぇ!!邪魔だぁ!!」」


スピーカーで行手を阻む者に怒鳴りながら猛スピードで走り抜ける。


カーネリック「こ、ここだ!!そこを右に曲がれ!」


助手席の背もたれに抱きつきながら震えた声を出すカーネリックを横目に星郎はブレーキを踏みながら両手を交互にハンドルに這わせ車体が少し斜めり右のタイヤが少し浮くほど一気に曲がっていった。


星郎「で、次はどこに行くんだ?」


カーネリック「もう着いたよ!」


星郎「え!?通り過ぎちまったぞ!?チッ……」


ブレーキを踏み込み10mほど減速しながら進んだ後プシュゥ……と言うエアブレーキの音を上げて片道による。


カーネリック「……ふぅ」


星郎「降りろ。どれが空き家なんだ?」


汗を噴いているカーネリックの前に上半身を伸ばし助手席のドアを開けてやる。


カーネリック「ええと、確かここから4軒程後ろかな。」



言われた通り、4軒程行くとボロボロだがたしかに酒豪丸を入れられてかつしばらく住むことができそうな家があった。ドアが2つあり、片方はとても大きなアーチ状のドア、もう片方は普通のドアだった。


カーネリック「無駄に広くてな。前に住んでいた者も手入れが行き届かず埃が溜まってしまっているがシュゴーマルとお前が住めそうな物件はここくらいしかないんだ。」


建て付けの悪いドアに何度かタックルをして開け中を見てみる。一階は大きな部屋が一つだけあり床は直接地面になっていた。二階はカーネリックの部屋と同じような造りの部屋とキッチンらしきところがあった。


星郎「こっちとしては有り難ぇんだがよぉ、なんでこんな造りなんだ?」


カーネリック「屋内で動物を飼おうとしていたらしい。」


星郎「ふ〜ん……」


カーネリック「それじゃ、何か有ればなんでも言ってくれ。」


星郎「なら早速言いてぇんだが。」


カーネリック「なんだ。」


星郎「仕事あるか?」


カーネリック「一気に攻めるなぁ。悪いが今は用意できそうにない。」


星郎「じゃあ軽油はあるか?」


カーネリック「軽油?有るには有るが手に入るところは少ないぞ?」


星郎「1番近いところはどこだ?」


カーネリック「それならここからずっと西の方に開拓地がある。鉱山資源が豊富だから石油加工の技術も高いんだ。」


星郎「そうか。ありがとよ。」


カーネリック「それでは、私はそろそろ職場に戻らなければならない。仕事と帰る方法は私も調べてみよう。」


カーネリックが帰っていくのを見送った後、再び酒豪丸に乗り残りの燃料を確認した。


星郎「後3分の1か……行けるか。」


煙草に火をつけサングラスをかけると太陽の位置から方角を決め、エンジンをかけた。


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