バキの謎
一方その頃バキとガットは、口の言い争いが絶えなかった。もう5〜6分していた。ガットは、もう疲れたのか真面目に話をしてきた。
「バキ、今まで何してたんだ?」
「お前に関係ない。」
「ローズちゃんも悲しんでたぞ?」
「ローズ……?………………!」
バキはしばらく黙り込んだ。そしていきなり手を頭にやった。
「ぐっ……っ頭痛が…。」
バキは苦しそうに地面を見た。
「おい、大丈夫か?」
「何故敵を心配している。」
「敵…?」
バキは悪魔のような顔をして、握り拳をつくった。
「そう。お前らは黙って世界が変わるのを見とけw」
とその時林の中の小道から少年らしき声が聞こえた。
「あれ…?兄ちゃん…!?」
「…!?」
バキは即座に開発したサーフィン型の乗り物を呼びそれに乗り逃げて行った。
「…また頭痛は困る。」
わずがその時間4秒。ガットはあまりにも速すぎてびっくりした。
「逃げたか…。」
偶然にも少年と一緒に言ってしまった。ガットはそれをすきに少年に質問した。
「お前…ネーラだよな?」
少年は喜んでるのか喜んでいないのか複雑な声で言った。
「やっぱり!ガットだよね」
ガットは苦笑いをした。
「ごめんな。素直に喜べないだろ。」
ネーラは下を向いて苦笑いした。
「僕、兄ちゃんに会うの2回目なんだよね。」
「俺たちも何回か会ったが…『近寄るな!』とか頭痛とかしていっつもスルーするかのように逃げていくんだよな。」
「そうなんだ。」
「あっ、そうだ。ローのところに行くか。」
「お!来てるんだね。いいね。」
「そういえばネーラ。何でここにいるの?」
「ああ、僕は悪魔法の練習をしてたところ。皆んなに見られると怖がられるからね。ガットは何しに?」
「俺たちはギギとラービィを探しに来て見つけたところなんだ。」
「そのギギとラービィ?に何か用でも?」
「ああ。めんどくさいからそいつらに会ってから話すわ。」
「わかった。」
一方ラービィのところでは、ローがちょっとイカレてた。
「あああアカヅキ来るよ!!」
「はっはい。」
ローは深呼吸をししばらく黙り込んだ。
そして一言。
「緊張する。」
ラービィも苦笑いをするしかなかった。
そうしてたら林の出口の方から声が聞こえた。
「久しぶり。ロー元気?」
その人は赤い三日月が描かれた魔法使いが被っているような帽子をつけてていかにも魔法使いって子だった。
ローはビックとして即答した。
「やぁ、久しぶり!アカヅキッ!」
とっても緊張していた。
ラービィは期待感いっぱいに言った。
「彼女が魔法使いのアカヅキさんなんですか?」
「うん!。あの子がアカヅキだよ。」
アカヅキはラービィを見た。そしてローに聞いた。
「ねぇ。あの子誰?」
「ああ。彼はラービィだよ。」
ラービィは挨拶をした。
「初めまして!ラービィ・アイナルです。」
「ラービィ。初めまして!」
アカヅキは、ラービィを見てニッコリと笑顔を見せた。まるで天使のような笑顔だった。
ローは手を組んで言った。
「可愛いすぎる」
「確かに…!」
ラービィも同感していた。
ローは気持ちを切り替え目的の話をした。
「それでアカヅキ。このパトルさんを治してほしいんだ。」
ラービィは心配そうに言った。
「骨折してるかもしれないんです。お願いしますっ」
「任せて!」
アカヅキは、魔法使いが使う、愛用のステッキを取り出した。一旦地面に座り魔法を唱えた。
「レントゲン!」
ラービィは、あれっとしたような顔をした。
「あっシンプルなのね。」
アカヅキは目を瞑り集中している。
「…………うん。背中骨折してるね。」
ラービィは、申し訳なさそうな顔をした。
「パトルさん僕たちのせいで、すいません。」
そしてアカヅキは次の呪文を唱えた。
「Tomorrow トゥモロー」
ラービィはまた心の中でツッコんだ。
「そこもシンプルなのね。」
その瞬間。まるでオーロラのような緑の幕がパトルさんを包み込んだ。
ラービィは、興奮したが同時に思った。
「呪文ってこんなにシンプルだったのか…!?」
そしたらラービィの後ろからガットの声が聞こえた。
「よう!大丈夫か?」
そこにはガットと見た目は悪魔族らしき知らない少年が居た。
「あっ兄さん!」