幻の図書館
バキはあの出来事からある部屋のベッドの上でゆっくりと目を覚まし、ゆっくりと体を起こした。バキは周りを見渡し場所を確認した。
「休憩室…?」
バキは何故自分が休憩室にいるのか疑問に思った。
その瞬間、休憩室のドアが開いた。
ドアの向こうにはアントニーが居た。
「あ、おはよう。目を覚ましたんだね。バキ。」
アントニーは笑顔を見てた。
「朝なのか?今日は何日だ?あと今何時なんだよ?」
バキは今何時なのか聞いた。
「今は10時30分だ。1月1日のね」
「俺は寝てたのか?何故に寝てた?休憩室に来た覚えはないんだが。」
アントニーは質問にすぐにこたえた。
「テラスでテーブルに寄りかかって寝てたから休憩室に運んでやったんだ。研究のデータを分析してたん。お疲れ様。」
アントニーは研究のデータとバキのノートを手渡した。
バキはそれを受け取って自分のノートを見て鼻で笑った。
「ふっ…w全然やってねーな。疲れてんのか?俺。ちょっと分析してくるよ。」
バキはアントニーに礼を言って休憩室を出ていった。
「…よかった。いい具合に騙せたな。記憶消去も完璧だぁ…!」
アントニーは心の中で喜んでた。
一方僕たちの方では
「にしてもどこまで歩くんですか?図書館って何キロあるんです?」
ラービィはガットに聞いた。
「もう着くぞい。インドにありそうなお城の様な図書館なんだ。」
ガットは左の方向に指を指した。
指した向こうには森の中に小道があった。僕たちはその小道を進んで行った。
「大抵普通の人はその図書館は知らない。学者や、ガリ勉くん。かなりの本オタクぐらいしか知らない幻の図書館。」
ネーラは言った。
「大げさすぎでしょ」
ギギはあきれながら言った。
「ネーラ知ってるんだその幻の図書館を」
ラービィが言った。
「兄さんがよくいってたんだ。よくローと一緒にね。僕は行ったことないけど。」
「へぇー。僕その図書館あるとか知らなかったな。なんかワクワクするな。」
ラービィは興味心身だった。
「アカヅキもこの図書館知ってるよね」
ローが言った。
「うん!私あそこの図書館週に3回行ってるの。カフェも頼めるし、学生の時は勉強も集中できてたし!本当にあの図書館大好き!」
アカヅキはとても嬉しそうな顔だった。
「へぇー。そうなんですねぇ。(カワイイ)」
僕はアカヅキにメロメロだった。
「よし着いた。その名も…『幻の図書館』だ!俺あんま知らんけど」
ガットが言った。
「あっ『幻の図書館』って店名だったのか。」
ラービィが言った。
「名前もシュールで良いよね!」
アカヅキはテンションが上がっていた。
「ふざけた店名だ。(カワイイ…)」
僕は思った。
僕たちは早速図書館に入った。店内は照明が綺麗で木の良い香りがフワァンとした。右にはこの店の店長らしきヒゲを生やしたおじさんががいた。
「ようこそ。いらっしゃいませ。お久しぶりですね。ローさん。ガットさん。それとアカヅキさん。いつもご利用ありがとうございます。」
「あぁ。お久しぶりです。ルーカス店長。」
「いつもお世話になります!」
ガットとアカヅキは言った。ローは一礼した。
「こちらこそお世話になります。今回はお友達をお連れに?」
ルーカスは聞いた。
「友達っというかまぁ弟子ですね!」
ガットはスマイルで答えた。
「弟子って…」
僕たちは思った。
「あっ角が生えた奴はバキの弟です。」
「あっ…!僕ネーラです。」
「それはそれは賑やかになりそうですね。お二人さんの名前は?」
ルーカスは聞いてきた。
「僕、ラービィです。」
「僕はギギです。」
僕たちは名前を言った。
「ほう…ご来店ありがとうございますね。今日は何しに?」
ルーカスは聞いた。
「今日はちょっとアルバル島について調べに来たんだ。」
ガットは答えた。
「アルバル島…私アルバル島について色々知ってますよ」
ルーカスが言った。
「おー!マジか!アルバル島の行き方もです?」
「もちろん。ちょっとアルバル島についての本をいくつか持ってきますね。それに地図が載ってるんですよ。」
ルーカスは本棚に向かって行った。
「ありがとうございます。ルーカス店長…!」
ガットは嬉しそうだった。
「図書館で正解だったな。」
ローはホッと言った。
「ちょっとテーブルに座っててください。」
ルーカスは言った。
「わかりましたー。」
ガットは返事をし僕たちはテーブルに向かって椅子に座った。
数分後ルーカスさんは3冊少し分厚い本を持って来た。
「ごめんなさい。ここでは3冊ぐらいしか持ってなくて。」
ルーカスは申し訳なさそうに言った。
「いいやお気になさらず。僕たちはアルバル島の行き先を知れれば十分なので。」
ローは親切に言った。
「ご親切にありがとうございます。こちらがアルバル島の資料本ですね。それと本に載ってるアルバル島の地図ですね。」
ルーカスは資料本と地図を僕たちに差し出した。
「わざわざ地図のコピーをありがとうございます。」
アカヅキは礼を言った。
「それより君達はアルバル島に行きたいのですか?」
ルーカスは聞いてきた。
「そうですね。ちょっと用事ができちゃって。」
ガットが言った。
「行くなら気をつけてください。あそこは邪悪な悪魔族の聖地。しかもモンスターも沢山います。私は若い頃アルバル島に行ったことがあります。この腕の傷、胸元の傷、デコの傷は死神のようにカマを持った人がいきなり襲いかかってきました。多分ですけど死神の噂だと思います」
「死神?」
僕たちは口を揃えた。
「そうです。お恥ずかしいことですけどあれは死神でした。」
「で、その後どうなったんですか!?」
「その後2人の旅人が助けてくれてその死神は逃げて行ったが私と共にアルバル島に行った仲間5人中3人は帰らぬ人となり、私は軽い怪我ですみましたが他2人は重症その中の1人は腕が動かない状態になってしまいました。」
「そんな…その死神って何者なの。」
アカヅキが言った。
「わかりません。しかし皆さん。アルバル島に行くときは気をつけてください。」
「…わかりました。それとルーカスさん。聞きたいことがあるんです。アルバル島のサタン伝説とはなんでしょうか?。」
ローは聞いた。
「確かこの本に載ってたはずです。」
ルーカスさんは本をペラペラとめくった。
「あ、ありましたよ。ここです。」
ローカスは僕たちにそれを見せた。