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DATA 3:探索

すみません…割と本気で。

いったい何が「7月頃までまた落ちま~す」なんでしょうね…実行出来そうにないことはあまり簡単に口に出すものじゃないですね。学習しました。

だいぶ遅れてしまいましたが、読んでいただけるのでしたら幸いです。

皆の連携で壁を破壊したのが前回までのお話。

「次の部屋は――宙に浮かんだ足場だけ……か」

俺が言うと。

「いや!下を見てください――棘が張り巡らされています!!」

心さんが言ったとおり、びっしりと床一面には白銀に輝く鋼の針が。

落ちたら一巻の終わりである。

「最初から難易度高すぎだろ!!」

「いえ――大丈夫ですね」

こんな時でも冷静な滴。

「見たところ、これは動く足場(リフト)のようです。乗るときに失敗したりしなければ大丈夫です」

といったところで、俺達は別にぷろぐらみんぐされたげーむのきゃらくたーではない。

今俺達が立っている床からリフトまで、結構な距離がある。所詮は一般人に過ぎない俺達の脚力で届くだろうか。

「じゃあまず誠司さんが行ってよ」

試しに提案してみる。

「なぬ!?何故!?」

「いやだってほら、いちばん頑丈そうだから?」

「むぅ――……。ならば仕方ない……か」

あ、結構ちょろい。

「では言ってくるぞ――とぅっ!……って……え!?

うわ――っと――っとっと!!」

慌ててリフトからこちらへ戻ってくる誠司さん。

誠司さんが乗った途端に、重さのかかった方へ傾いたのだ。

「どうやら重心を安定させなければならないようですね――

本来なら一人ずつ行ったほうがいいのですが、それだと残ってしまった人達が可哀想ですしね……ここは平等に、全員で乗りましょう」

「じゃあいちばん重そうなあんたが真ん中だ、誠司さん」

筋肉的な意味で。

誠司さん、余計な肉が全くと言っていいほどついてない。

「むぅ、若造のくせして生意気な……」

なんてやりとりをしながら。

重さは誠司さん>俺>心さん>ジュリーさん>滴なので、

端から俺、滴、誠司さん、ジュリーさん、心さんの順に並べばバランスがとれるだろう。

途中何度か落ちそうになりながらも、協力してバランスをとりながらリフトを進ませた。

そして、次の部屋への扉に辿り着いたというわけだ。

扉の向こう側。

「グルルル――」

大型蜥蜴、リザイト(大型、といったところで所詮『蜥蜴にしては』ということであり、中型犬なみの大きさである)5匹がこちらを睨む。

次の扉は――鉄格子で閉ざされている。

「シャアアア」

5匹のリザイトが威嚇の咆哮をあげながら突進してきた。

無論、ただの体当たりが俺達に当たるはずもなく。

「私に任せて――

(Strawberry)斬り(Hunt)

ジュリーさんの、紅い斬撃が閃く。

リザイト達は炎に包まれ燃えていった。

素手だとてんで弱いジュリーさんだが――いざ武器を持つとなると、それがまるで自分だけのもののように、長年共に戦った相棒のように――あるいは、その武器に選ばれたかのように。

自由自在に使いこなすことが出来るのがおそらくジュリーさんの力、『武器扱(ウェポンスタイル)』なのだろう。

そういえば滴が言っていた――『僕達7人にはそれぞれ個性――「力」があるんです』、と。

冒頭でも『復興できる力を持った人達7人』――と言っていたな。

だとすれば、

俺が『戦術(バトルセンス)』、

滴が『頭脳(ブレイン)』、

誠司さんが『筋力(パワー)』、

で心さんが多分『剣術(ソードプレイ)』――だろうな。

じゃあ、あと2人の力は一体――?

それに、世界には俺らより強い人なんて沢山いるだろうのに――

なぜ俺なんだ――?解せない。

いや、さっきの『戦術(バトルセンス)』だの『頭脳(ブレイン)』だのはこの短期間で勝手に俺が見抜いたつもりでいる能力に過ぎないのだが……

「天土さーん何突っ立ってるんですかー。置いてきますよー?」

まぁ、杞憂なのかもしれない。今は目の前のことにだけ向かってきゃいいか。

とにかく、次の部屋への扉が開いていたので、先へ進んだ。


 *     *


ぐつぐつ。

煮え滾っている、マグマ。

どうやらこの部屋は、マグマの上をリフトに乗って渡っていけばいいらしい。

「ん?あそこの壁に穴が開いてますね」

リフトの経路の途中、こちらから見て左手の壁、今出てきた扉と次の扉までの間のだいたい1/4くらいの場所が、滴の言うとおり、確かに四角い穴が開いていた。

「よく見てみると、次の扉には鍵がかかっているようです。おそらくそれを開錠するための鍵があるのでしょう。

ただ――結構な距離があります。途中まではリフトに乗っていきましょう」

「はは、そんなじれったいことしなくても、俺が取ってきてやるぜ!」

滴の言葉を聞き、自信あり気に誠司さんが言う。

「確かにあんたの鍛え抜かれた筋力――脚力なら行けなくはなさそうだが――

さっき滴も言ったとおり、遠いぜ?ヘマして、落ちて死んだりとかすんなよな?

俺だってあんたのそのパワーには目を惹くものを感じてるんだし、あやかりたいものもあるんだしな」

「大丈夫だって!!行k――あっ」

じゅう。

張り切りすぎた創誠司、足を滑らせ落下。

とろける。


シュ――ン。


魂の遺跡入口横にあった(セーブポイント)、俺達はそこに帰ってきていた。

「おい、大丈夫か誠司さん」

「ん――あぁ、俺、死んだのか」

「だーかーら気を付けろっつったのによ――誠司さん、もう宝玉が一個もないじゃないか――次死んだら、本当に絶命だぜ?」

「むぅ、そうか……確かにそれはキケンだな……」

「なぁ滴、『むげんわんなっぷ』みたいなことってできねーのかよ?」

「宝玉は、県境をまたげば復活しますよ」

「マジか!!」

「でもここは北海道――青森まで行くのかよ?」

「むぅ、それもそうですね――じゃあ仕方ないけど諦めて、このまま行きましょうか。

誠司さん!!」

「む?」

「あなたは少し突っ走り気味なところがあります。危険なので、

少 し 大 人 し く し て い て く だ さ い 。 次の宝玉はきっとすぐ手に入るはずですので。」

「お、おう」

結構な年下から説教されてしまった誠司さん。

しかし人間という生き物は、失敗から学んで、糧にして、成功していくものだ。

同じ失敗を繰り返さぬよう、壁に立ち向かっていくのだ。

さぁ、もう一度挑戦しようじゃないか。

To be continued…

キャラプロフィール 3

ジュリー

齢:26

特化:武器扱(ウェポンスタイル)

性別:女

身長:156cm

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