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擬人化短編小説  作者: 城島 剣騎
4/5

相棒な釣り竿


日曜日…


城島 剣騎宅の玄関前の倉庫…


朝5時…


さてさて、そろそろ剣騎の旦那の釣りの虫が鳴いてる頃だろうから、今日あたり旦那が来るかな?

おいらは剣騎の旦那の相棒。

旦那がメインで使用する愛用の竿だ。

「ふわぁ、さて。

今日あたり釣れそうな気がするなぁ!」

お!

旦那、いつもは寝坊助なのにやっぱ釣りだけは早起きみたいだな。

剣騎の旦那は上機嫌で釣り専用の倉庫の扉をあけた。

「よ、相棒!

今日は釣れそうな気がするんで、宜しくな!」

確かに今日は天気も良さげだし釣れそうな気配ではあるな。

「剣騎の旦那、今から釣りですかい?

おいらはいつでもOKでさぁ。

おいらはなんでも釣りあげるぜ?」

すると旦那は笑いながら相棒であるおいらに言った。

「そう言いながらボウズとか勘弁してくれよ?」

まぁ釣りなんてなぁギャンブルみたいなもんで、必ず釣れる保証はどこにもない。


「魚がいりゃあ、おいらが必ず釣りあげてやるよ!

でもおいらが釣り上げるのは魚だけですぜぃ?」

すると剣騎の旦那は、おいらを見ながら首を傾げた。

「どういう意味なんだ?」

やれやれ、旦那は相変わらず鈍いでやんの!

「女は旦那自慢の竿で釣り上げてくんな!

て事ですぜぃ!」


すると旦那はたしなめるように言った。

「相棒、せっかくこれから釣りに行くのに下世話なジョークは辞めてほしいなぁ。」

ま、旦那は真面目だからなぁ。

「でも剣騎の旦那に女を釣り上げる力量なんてありゃあしませんな!」


どうやら調子に乗りすぎてしまったらしいや。

旦那、途端に不機嫌になりやした。

「て、そこの投げ竿のやつが言ってましたぜ?」

「はぁっ!?Σ(゜Д゜)」

突然、責任転嫁された投げ竿はブチきれて文句言っていたが、まぁほっとこう。(笑)

「なんか朝から気分を害したっちゅーねん。」

どうせ旦那の機嫌なんて釣れだしたら回復するし、全く釣れなかったらますます不機嫌になるのは知っていたので、おいらは気にもとめなかった。

「さぁ、旦那。

つまんねぇ事言ってないで行きましょうや!」

「相棒、今日は大漁目指すぜ!」

旦那はいそいそと釣りの準備に取り掛かった。


ほらね?

おいらは旦那の相棒だから旦那の性格は手に取るようにわかるやな。

かくて車に積まれたおいらと道具を乗せて、旦那とおいらは一路、海へと向けて発進した。



FIN……



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