幽霊に襲われるかもしれないケイドロ
サングラス兄さんの次は、幽霊ですか!?
もう、勘弁して下さい...(泣)
「はぁ、はぁ...はぁ......、ちくしょ...っ」
息が切れて来た。
彼等との一戦も、もう終えても良い頃合いまで迫っていた。
寒い、のに暑い。
凍えるような北風とは裏腹に、身体は発熱していた。
流れる汗は熱を奪えど奪えど、放熱量を上回る程の体温が全身へと押し寄せる。
もう、随分走っている。
意識も飛び飛びになりそうな位に。
走っては止まり、休んでは逃げ。
隠れた物陰で荒れた息を整え、気付かれぬように息を潜め。
もう、かれこれ一時間以上は走っているぞ。
空を仰げば、夕闇は迫っていた。
「...っと──」
背後の気配を感じ取り、私はしゃがんだ。
相手はどうやら、まだ私のことに気付いていないようだ。
よし、不意打ちをして...。
「がっ!!!」
一丁上がり。
皆、私を不意打ちばかりしているけど、私だって不意打ち出来るんだい!!
胸を張って、小声で高笑い。
他の人に声を聞かれると、マズいんでね。
と、その時。
...あれ? 足元に、変な感触が。
恐る恐る下を見ると...。
変な手が、私の足を掴んでいた。
ゆ、幽霊っ!?
いいえ、違います。
生き霊!?
いいえ、違います。
サングラス!?
いいえ、グラサンです。
頭は恐怖でゴチャゴチャ、身体はガクブル。
もう、最後は訳のわからんボケを噛ましやがって。
と、とにかく。
正体の足が、見よう!
あ、違った。
足の正体を、見よう!
..."手の正体"を"足の正体"と言っていることにすら気付かない。
ちなみに、書いてる時は「正体の足が、見よう!」の時点では間違いに気付いていませんでした(笑)
恐る恐る、恐る恐る、恐る恐る恐る恐る恐る恐る恐る恐る...。
早く見ろ!!
背中をシバかれた気がして、やっと手の正体を見た。
.........。
「いやああぁあああああぁぁ!!!」
...どうやら江角は、(精神的に)追い詰められたようです。
ちょっ、えっ、
...誰やねん!?
と、ツッコミ入れたくなります(笑)