表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/23

流石に泣き止んだケイドロ

今回は江角 稚の誕生日記念の一環として、予約投稿にしております。

(6/23、12:00)


本編の内容には関係ありませんが、この場をお借りしてお伝えさせて戴きました。

「...作者」

しばらくして、斉藤さん(仮)は言った。


「そろそろ、運転して良いか...?」




その言葉に、私ははっとした。


そうだ、私達は逃げているのだ。

こんな所で泣いている訳にはいかない。




「平気よ」

私は涙を拭うと、笑ってみせた。


「了解」

彼はエンジンを急発進させた。




「ところで......さ」

斉藤さん(仮)が問う。


「いつになったら、この夢は終わるんだ?」




「そうですね。もうじき、目が覚めても良い頃なのに...」

私は呟く。


「でも、もし目覚めなかったら......ずっと斉藤さん(仮)と一緒ですね」




茶化したつもりだが、彼は怒った。




「そんな結末で、良い訳ないだろ? 現実世界では、作者を待っている読者の皆様がいるだろう! それだけじゃない...お前自身を待っていてくれる人もいるだろう!?」


彼の思うことは分かった。

ついでに、小さな呟きも聞こえた。




「お前は現実世界で"あの人"を、待ち続けているんだろ」と。




「あ...ごめんなさい。まさかこんなに、真剣に怒ってくれるなんて」

私は慌てて言った。


少し意外だった。

まさか斉藤さん(仮)が、私の待ち人の存在を知っているなんて。


「すまない。少し感情的になった」


彼は後から冷静になって、言った。

私が謝ったので、はっとしたのだろう。


「良いんです。ありがとう。それに、嬉しかった」


「嬉しかった?」

私の言葉に意表を突かれ、彼は驚いた。


「うん、斉藤さん(仮)が、私のこと...ちゃんと心配してくれたから」

えへへ、と小さく笑った。


「べ、別に...作者を大切にするのは、登場人物の義務だからな」

そう言って、彼はそっぽを向いてしまった。


何と嬉しいお言葉でしょう。

それを金属バットを持つ男にも聞かせてあげたい。


まぁ、彼は冷たいのが取り柄みたいなものだから......仕方ないのかもしれないけれど。




「じゃあ」

斉藤さん(仮)はニヤリと笑う。


「そろそろ、フィナーレを飾らせて戴くとするか」

そう言って、車を派手に乗り回した。


「そうだね。早く目覚めて、学校に行かなくちゃ」

私も笑った。


別名、「江角クオリティ祭り」とも呼べるこの予約投稿イベント(笑)


皆様に楽しんで戴けたのなら、幸いです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ