書く時間も気力もない・・・
二杯目を飲み終える頃、西野がやってきた。
「こんばんはー」
6時前だったので恐縮しながらドアを開けていた。
「おう。西野くん、飲み物は翔平に入れてもらえ」
「すいません、開店前に・・・」
「いいさ、お前らは特別だ。よく世話になってるからな」
実際、西野もココでアルバイトのように使われることがある。ちゃんと役立っている所が翔平とは違うところである。
「よう、ちゃんと終われたんだな」
翔平が労うように言った。
「ああ、半分逃げて来たようなもんだけどな」
笑いながら西野が言った。
「生か?」
「ああ、それでいい」
翔平がサーバーからジョッキに注ぐ。
「あれ?美夏ちゃんは?」
「図書館寄ってから来るってさ」
ビールジョッキを西野に渡しながら言った。
西野は受け取ると、
「そうか。じゃ先に飲ませてもらうかな。お疲れ」
翔平とジョッキを合わせて、一気に半分以上飲み干す。
「ふぅうー、うめえ」
気付くと翔平は邦広の隣でツマミのタコ刺身と軟骨カラアゲを作っていた。
西野は笑いながらそれを見て感心するように言った。
「ほんと、お前は器用なヤツだよなぁ」
「ん?そうか?」
翔平はあまり気にせず、出来上がったツマミをカウンターに並べて座り直し、ジョッキを手にとった。
「美夏ちゃんが来てから言おうと思ってたんだが、少し話があってね」
真面目な顔で西野が話し始めた。
「何かあったのか?美夏にも関係あるのか?」
西野の様子からはどんな話なのか、想像がつかない。美夏も同席することが余計に分からない。
「いや、美夏ちゃんには直接関係はないんだが、いや、んー、関係ない事もないか・・・」
西野が首をかしげて考えている。
「会社の事なんだ」
西野は真っ直ぐ翔平を見て言った。
「会社?」
「実は、オレ異動になるんだ」
「え!?」
「開発部に行くことに決まったんだ」
「おお、行きたいって言ってたじゃないか!やったな、おい!」
「ああ、希望が通ったんだ」
「そうか、よかった、おめでとう」
「ありがとう。それはよかったんだが、で、今の部署に空きが出るだろ、だから、お前やらないか?」
「え??」
「いや、近藤課長も言ってるんだよ、お前がその気なら、社員に採用しようかって」
「ちょ、ちょっと待てよ、、、いきなりそんな事言われても、、、」
翔平は急な展開に面喰らって、あたふたしている。
「だから、美夏ちゃんにも聞いてもらっておこうと思ってな」
「あ、ああ、そういうことか」
なぜココに美夏も呼んだのか、その理由は納得できた、が、まだ社員登用のことは整理出来ていない。
「まぁ、今決める事じゃないから、ゆっくり考えればいい。多分、来週あたり、近藤課長から話があるだろうから、前もってオレが話してるだけだ」
かなり進行が遅れそうですorz
疲れが・・・