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異世界転移したら、おねショタハーレムの中心でした  作者: 幽鬼


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2/2

白い神殿と、聖女セラフィナ

目を覚ました時、

ボクは柔らかいものに包まれていた。


あたたかくて、

少し甘い匂いがして、

胸の奥が落ち着く感覚。


「……?」


ぼんやりと目を開ける。


最初に見えたのは、

高くて白い天井だった。


知らない建物。

知らない光。

知らない空気。


でも――

なぜか、怖くなかった。


頭を動かそうとした瞬間、

ふわり、とした感触が伝わる。


「……あ」


ゆっくり視線を下げると、

そこには一人の女性がいた。


白い衣。

長い銀色の髪。

透き通るような肌。


淡い金色の瞳が、

驚いたようにこちらを見下ろしている。


「……よかった」


その人は、ほっとしたように息を吐いた。


「目、覚めたのね」


声が、やさしい。


強くもなく、

急かすこともなく、

ただ、そこにある声。


ボクはその時、

自分がその人の膝の上で横になっていることに気づいた。


「……」


混乱よりも先に、

妙な安心感が胸に広がる。


逃げなくていい。

起き上がらなくていい。


そんな空気だった。


「無理に動かなくていいよ」


女性は、そっと言った。


「ここは安全だから」


安全。


その言葉を聞いた瞬間、

体の力がすっと抜けた。


「ここは……どこですか」


しばらくしてから、

ボクは小さくそう聞いた。


声は、ちゃんと出た。


女性は微笑んで、

ゆっくり答えてくれる。


「王都大聖堂」


「この国で、一番大きな神殿よ」


王都。

大聖堂。


知らない言葉なのに、

不思議と違和感はなかった。


「あなた、街の門の前で倒れていたの」


「運ばれてきた時は、少し危なかったわ」


そう言って、

彼女は胸の前で手を組む。


「……少し、心配した」


その言葉に、

胸の奥がじん、とした。


心配、された。


それだけで、

ここにいていい理由をもらえた気がした。


「……助けてくれたんですか」


恐る恐る聞くと、

彼女は少し困ったように笑った。


「助けた、というより……」


一瞬、言葉を選んでから、


「見つけた、かな」


そう言った。


見つけた。


その言葉が、

胸の奥に静かに落ちる。


「私はセラフィナ」


「この神殿に仕える、聖女よ」


聖女。


物語の中でしか聞いたことのない肩書き。


でも、

目の前の彼女は、

あまりにも人だった。


神々しさよりも、

あたたかさの方が先に来る。


「……ボクは、ユウです」


名前を告げると、

セラフィナは、その名をゆっくり繰り返した。


「ユウ……」


「いい名前ね」


その一言で、

胸の奥がじんわりと温かくなる。


その後、

ボクは神殿の一室に案内された。


白い壁。

柔らかいベッド。

小さな机。


窓の外には、

石造りの街並みが広がっている。


人が行き交い、

遠くに城のような建物が見えた。


「……異世界、だよね」


思わず呟くと、

隣に立っていたセラフィナが、くすっと笑った。


「そうね」


「驚かないの?」


「……驚いてます」


正直な気持ちだった。


でも。


「……怖くは、ないです」


そう言うと、

セラフィナは少しだけ目を見開いた。


「そう……」


「強いのね」


ボクは、首を横に振る。


「……強くないです」


「ただ……」


少し考えてから、

正直に言った。


「ここ、居心地いいなって」


その瞬間、

セラフィナの表情が、ふっと柔らいだ。


「……そう思ってくれるなら」


「ここにいていいよ、ユウ」


「しばらく、ここで休もう」


それは、

命令でも、契約でもなく。


存在していい、という許可だった。


その夜。


ボクは、

神殿のベッドに横になりながら、天井を見ていた。


なぜ、この世界に来たのか。

なぜ、この人に拾われたのか。


答えは、分からない。


でも――


偶然だけじゃない気がした。


世界のどこかの隙間に、

ボクとこの出会いが、

ぴったりとはまっている。


そんな感覚。


「……明日も、会えるんだ」


そう思うと、

胸が少しだけ軽くなった。


理由なんて、いらなかった。


この世界で、

ボクを見つけてくれた人がいる。


それだけで、

今は十分だった。

「この作品は一部にAIによる文章生成を含みます」

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