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9.労働者の味方?会社の味方?


田中「安井さん僕気付きました」


安井「何を気付いたんだい田中君」


田中「星は手が届かないから星なんですね」


安井「星も星によっては届くと思うけども」


田中「無理です。分かったんです。憧れの星は手が届かない!と」


安井(この前憧れの佐藤さんに突撃して見事に玉砕の影響かな)


田中「安井さんは会社と労働者のどちらの味方なんですか?」


安井「どおしたんだい?突然!」


田中「僕は安井さんの事を信用して悩みを打ち明けました。だけど安井さんは会社に雇われたキャリアコンサルタントですよね。もしかして社員の悩みを会社に流したりしてますか?」


安井「なるほど。確かに言われてみると当然の疑いだね。じゃあ説明しよう。最初に守秘義務の説明をしたよね?」


田中「はい。相談の前に聞きました」


安井「これはキャリアコンサルタントの倫理網領の第五条に明記されてるから一部の例外を除き口外できないんだ」


田中「一部の例外って何ですか?」 


安井「前に相談者は否定されて視野が狭くなってると言ったね」


田中「そおいえば、疲れてる場合があるみたいな」 


安井「相談者の内容によっては緊急性の対応が必要な場合があるんだ。例えば自殺したいとか生命の危機が認められる場合だね。その場合は状況によっては然るべきところに連絡する必要がある。それが例外だ」


田中「そういう事ですか、すいませんでした。安井さん疑ってました」


安井「いいよ。それともう一つ企業との関係を説明しておこうと思う」


田中「会社と安井さんの関係ですか?」


安井「そうだ。俺は社内キャリアコンサルタントととして正式に雇われてる。その上で会社で働く人達の相談を受けてるね」


田中「はい。それで僕も落ち込んでたら急に安井さんを信じれなくなりました」


安井「うん。疑われて正直いい気はしないけど、普通は疑って当然でもある。では何故企業が俺の様な立場の者を雇うようになったと思う」


田中「何故ですか?さっきまでスパイと疑っていたのでアレですが、考えたことないです」


安井「企業で働く社員の為なんだ。だけど企業のためにもなるんだ」


田中「僕らの為でもあり、企業にもメリットがあるんですか?」


安井「そうだ。実際働いてると田中君の様にメンタルをやられて相談先に悩む事もある。下手したらそれが原因で長期休暇、下手したら辞めてしまうかもしれない。それを事前に防ぐ効果もある」


田中「僕も相談して気が楽になりましたけど会社に常駐させる程ではないと思います」


安井「今のは田中君を例にしたけど実際は昇進、異動、仕事の悩み、女性の悩み、契約の悩み、様々な問題があるけど、大概の人は上司に相談しづらいし上司も対応が分からずに放置や対応の失敗をして事を大きくしてしまうこともあるんだ」


田中「言われてみると、そおいう問題ってお酒で愚痴を言って有耶無耶にしてるか、それを原因で転職や、なんか揉めて裁判!なんて話し聞きます」


安井「その通りなんだ。勿論裁判なんてことは、そうそうないと思うけど、最初の悩みなんてちゃんと話し合えば解決することが多いけど、みんな忙しくて話せないから第三者の立場になる俺のような立場の人がいるんだよ」


田中「安井さん。実は大事な立場だったんですね。リスペクトです。‥‥でも納得はしたんですが会社は助かってるんですか?」


安井「これは会社の捉え方だと思うけど、社内で働く人がキャリアアップを目指せたり、メンタルのバランスを崩さない様に働く事で離職率を下げたりする効果を見込めるし女性の悩みに対応する事で子育てで職場を離れたりしても再就職をしやすくして安定なる人材確保をし易くなるんだ」


田中「企業側でもメリットはあるですね」


安井「それだけじゃないんだ。企業は人を雇う事は経営規模を大きくするためには絶対に欠かせない事だけどリスクでもあるんだ」


田中「ええ僕らを雇うのがリスクなんですか?」


安井「リスクは言い過ぎたね。申し訳ない。だけど労働者は国から色んな法で決められたルールで雇われる事になる。つまり護られるんだ。これに違反すると場合によっては罰則を受ける事になるんだ」


田中「よくいく労働者の権利みたいな奴ですか」


安井「例えば労働契約法、労働安全衛生法、職業安定法、労働施策総合推進法、育児介護休業法、男女雇用機会均等法、女性活躍推進法、労働者派遣法、職業能力開発促進法、高年齢者雇用安定法、障害者雇用促進法、労働者災害補償保険法、国民健康保険法、介護保険法、国民年金法、‥疲れたっと、言う様に様々な法で護られるんだ」


田中「そんなにあるんですか?驚きました」


安井「まあ、普段関わる事がないのが多いからね。でも社会保険や労災ぐらいは聞いたことあるだろう」


田中「普通享受してるのも、そんな法に決められてるんですね。」


安井「そう、人を雇うのに企業側も全部を理解されてる方が少ないと思う。だけど働く人が相談に来たらそれらを下に会社に話してあげたりするんだ」


田中「それは働いて人からしたらありがたいですが会社からしたら困るんじゃないんですか?」


安井「会社に損になることもあるけど色んな助成金などを活用すれば会社に取っては助かることもあるし放置して後で厳しい罰則を喰らうなら今のうちに対応できる企業になっておいた方が最終的には企業側の成長に繋がるんだ」


田中「じゃあ、この会社は安井さんを雇ってるから、とてもいい会社なんですね。なんか誇らしいです」


安井「そおだね。素晴らしい会社だね」


謎の声 ボーナスは期待してください


田中!?

安井!!


田中「安井さん、なんか僕今日はついてる気がします!」

安井「良いことありそうだね」


田中「宝くじ買って来ます!」

走り出す田中

安井「田中く〜ん。俺のもよろしく!






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