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71話 逆鱗……? 1

 僕は全員を半殺しにした後、地上に出ると神月とその護衛数名と会った。神月が僕の制服に付いた返り血を見て大慌てで病院に連れて行こうとしていたのでぶっ叩いて止めた。無三郎とかいう奴らの返り血と説明して怪我したのは左足と言っておいた。「元々ではありませんか」と言ってきたので怪我の具合を見せてやったらドン引きされた。あとついでに救急搬送されて現在はベッドの上です。


「はぁ……」

「どうかされたのですか?」

「神月、僕は何故鎖で繋がれているのかな」

「それは花蓮様たちのご意向なので」


 僕の監視役として神月が病室にいるが僕は手足を鎖で繋がれている。しかも首輪もあるという親切な設計になっているんだ。複雑骨折とか言う大怪我した僕が悪いとは思うけどさ、力づくでは壊せなさそうな物を普通は選んでくるかね。それに病院側もOKを出しているのは大問題だと思うんだけど。考えても仕方ないから今は諦めておくけどね。


 僕が深いため息を吐くと神月は申し訳なさそうにしながらリンゴの皮を剥いてくれている。各家の族長クラスぐらいでしか僕を監視できないと判断したジジィが神月を派遣したんだよな。病室の前にも一人は見張りが付いているなんてどうしようもないな。当初の予定ではこんな大怪我をするなんて無かった。ただ殴り込んで輪花を騙した落とし前を付けさせるつもりだったのだが、返り討ちにあってこのザマとはな。


「恐ろしいですね」

「何が?」

「怪我しておきながら精鋭部隊の一部を一方的に半殺しにするのは恐ろしいですよ」

「・・・負傷の原因が何を言ってんのさ」

「それは……申し訳ありません」


 まぁ神月にも計画があったのだろうからそれをとやかく言うつもりはないが、恐ろしいなんて言われたら心外だ。別にトラウマを植え付けたわけでは無いのだからそれを言うのはダメだろう。あと面倒な奴らではあるのは確かだったけど、精鋭部隊とかは嘘だろ。普通にこっちに攻撃出来ずに再起不能にされたんだよ?


 もしそうだったとしたら油断し過ぎだし無三郎って人は無能すぎるでしょ。なんてことを神月が向いてくれたリンゴを齧りながら考えている。ん? このリンゴ変な味がするんだが……気のせいでは……ないな。意識が、途切れて、しまいそう。



◇◇◇

[守枝神月視点]


 小さき者こと咲人様が睡眠薬で眠りについた。花蓮様のご命令とは言え、薬を盛るのは少々気が引けましたが主治医様がGOサインを出してくれたので良かったのですが……今まで何をやらかしてきたのやら。あんな優しそうな方に「お母様の目の前で言うのはアレですが両手脚を切断された方がよろしいのでは?」と言わせるくらいのことをされているのは確かでしょう。


「見た目は普通の子供なのですがね」


 眠っている咲人様を見ながら少し前のことを思い出してみます。地下洞窟で半殺しになっていた裏切り者達を回収している最中に潜り込ませていたスパイがいないことに気がついた私は単独で彼女を探し回った。見つけた彼女はひどく怯えていたので私は申し訳ない気持ちでいっぱいだった。男装させて潜り込ませていたのですがバレてしまって襲われたのでは? と思ってしまったのだからです。


「あの方は人では……ありません」

「それはどうゆう意味でしょうか?」

「あの方は、人間ではありません……死神、です」


 怯えながら話そうとする彼女の背中をさすりながら耳を傾けます。ありえない言葉の連続だったのでにわかには信じがたかったですが目を覚ました裏切り者に話を聴くと本当でしたので驚愕してしまいました。自身で簡易的に手当てを施しても痛みは消えない筈なのにその場にいた彼女以外の全員を半殺しに出来るほどの力があるだなんて恐ろしいだけです。


 あのプライドの高い無三郎が頭を下げてまで「もう二度と逆らいませんのでああぁの方に許すをぉおぉ」とか言って来ましたからね。監視カメラなどは設置していなかったのが悔やませますね。ホラーが苦手なのに観てしまう方と同じような感覚で見てみたいと思うのと見たくないと思うのが同居しております。理由を聞きそびれているのは本当に残念としか言いようがありませんね。明日にでも聞いてみましょう。


◇◇◇


 朝目が覚めて気がついたことは一服思いっきり盛られたことだった。おそらくは睡眠薬だったので何も問題はないだろうけど、これが毒薬だった場合は僕は死んでいたことになるから普通に恐ろしいと思ってしまったな。これからは油断しないでおかないといけないんだよね。ていうかさ普通に考えたら犯罪なんじゃないのかな? まぁ散々事件をもみ消しにしてもらっている僕が言えることではないけどね。


「お目覚めになられたみたいですね」

「居なくなってくれたら良かったのに」

「そういうわけには……」

「分かってるから。それで? 何かあるんじゃないの?」

「流石ですね。無三郎達が咲人様の逆鱗に触れたことなのですが」


 僕が目を覚まして別の奴に交代していなかったということは何かを聞きたいってことなんだろうとは思っていたけどその事とはね。やましい事など無かったので全て包み隠さずにしゃべったら神月は「すぐに処刑の準備を進めなくてはなりませんね」と額に青筋が浮かび上がりながら笑顔で言った。それを見て思ったのが顔が引きずってないのはすごいなってことだけだった。


 もし説明を求められたとしてもこういうしかないからって言うしかないんだよね。えっと。……アイツらを半殺しにするためには骨折した足も使わないといけなかったから人間離れした方法でやっていたから……って説明が難しいかな。壁を走ったり腕を掴んで投げつけたり蹴りでアバラを折ったりしかしていないけどね。それにそこまで逆鱗って訳でもないよ。未遂だったから半殺しレベルで済んだいたんだから。

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