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25話 お見合い?2

 ユウとお見合い相手はその場で説教を先輩にされること1時間、やっと言いたいことを言い終わったのかご両親に謝罪をしていた。謝罪を受けた両家の親に関しては子供のしたことだから仕方ないと許してくれはしたが……相手の母親が一瞬冷めた目で娘を睨んでいたことは気になる。その辺はユウに聞けばいいだろうから後で聞くが、僕の出番なくない?


 まぁ別になくていいんだけどさ、ここに連れて来られた意味が全くないからどうしたものかなと頭を悩ませるが先輩がここである爆弾発言をしたので気温が下がるのを感じ取ってしまった。先輩は「私の初めては彼に奪われたから元々この話は断るつもりだった」と堂々として言ってしまったので全員からものすごく冷めた目で見られるんだが? ユウに関しては僕がそんなことをしていないってことは知っているだろうが。


 この人、絶対にコレを言いたいがためだけに僕を連れてきやがったな。だって決まったと言いたそうな顔をしているんだよな。ここで逃げたら変に勘繰られるだろうからここは逃げずに無視をする方法がいいだろうけどな。それに帰っても赤城もいるかもしれないから今はまだ時間を潰しておきたいと思っている僕がいる。流石に雪菜さんが家にいなくてただ待たせるのは気が引けるからどうしたものか。ここから帰るのには時間がかかりそうだしね。


「先輩、オレ(・・)とは変な仲ではないでしょう」

「ノリが悪いね君は」

「面倒事はできるだけ避けたいんです。あと__」

「桜木雪菜の事が好きなんだよね」


 なんで気づいているんだよこの人は……もしかしてユウがばらしたのかと思い見ると勢いよく目を逸らしやがった。あの野郎、この件は後で問い詰めるとして今回は別の件を問い詰めないといけないからな。ユウのことだから絶対に逃げるだろうからここで捕まえておかないと、コイツの周りに女子や男子がすぐに集まってきやがるからな。


「ユウ、迷惑かけたんだから謝れよ。外で待っているからな」


 と言って座敷を出るがその前に頭を下げて謝罪をしてから出た。こういうことをしてないといけないって父さんが言っているからちゃんとしておこう。僕はまだ父さん母さんに守られているわけだから極力迷惑を掛けないようにしないといけないからな。その辺は気を付けているけど、どうしても無理な場合もあるわけだし避けれることは避けて通ろう。


「はぁ、なんでこう面倒事に巻き込まれるのか」

「お兄様が優秀過ぎるだけではないでしょうか?」

「いやそんなには使っていないはず……なぜいる」


 座敷から出て出口に向かう途中なんとなく愚痴をこぼしたら夜夢が居てびっくりした。ここにいる理由は家族4人と来ているとのことだった。よかったと思ったが4人ってのはジジィを含めてなのかそうじゃないかで変わるぞ。あのじぃちゃんはばぁちゃんloveなのでおいてくるわけがないだろうからアイツが来ているのかもしれないのが嫌なんだが。会わないようにしておけばいいだけだからまだ簡単ではあるがな。


「・・・お兄様、あの方は本当に父なのでしょうか?」

「怖いなら一緒に帰るぞ」

「恐くはありますが……変わってくれているのであれば信用したいです」

「そっか。ただ今はまだ距離はあけていた方がいいとは思う」

「わかりました。警戒はしておきます」


 夜夢はいまだに竜二が怖いのを確認できたので正常だろうな。これで怖くないって言われたら催眠とかを疑ってしまうな。困ったらいつでも連絡を入れてきてくれていいと伝えたら「婚姻届出しに行きますか?」と言われたのでお断りしておいた。夜夢はいい子だけど口が悪いんだけども、ちゃんと家事もこなせるから結婚するのであれば良すぎるくらいだろう。したいとは思っていないからお断りするんだけどね。


 あの三人が家族に加わるのはかなり嫌だからな。母さんの実家で夜夢たちは従兄妹だから仕方ないので付き合っている訳で、コレが赤の他人だったら絶対に嫌なんだよなぁ僕は。まぁ父さんの実家も中々最悪な連中だからな。二人には申し訳ないけど守友家には恩があるから手助けもするけど……あっちは絶対に無理だし縁を切って正解だよ。


「お兄様……ありがとうございました」

「何に対して?」

「あの時助けてくださって」


 あの時ってアレかぁ。感謝されてもいいことはしていないわけだから返事しにくいんだよな。おそらくこの子が男性恐怖症になっている一端は僕も含まれているだろうしな。気にしなくてもいいとは伝えているのにどうしてこうも気にするんだろうな。返事はどうしようかな。「どういたしまして」か「気にしなくていい」のどっちかだろうし、またお礼を言われるからあまり言っても意味がないからここは冗談を言うか。


「そう思うなら婚約するか? オレ(・・)と」

「嬉しいですが本心で言える時がきたらでお願いします」

「冗談だからね ?」

「知っていますよ。では失礼します」

「あ、うん、またね」


 本心で言ってほしいって何故分かったんだよ。別にバレていたからと言って何かあるわけではないから気にしなくていいか。それにしてもユウの奴遅いな。一応、なんで雪菜さんと二人っきりで会っていたのかを聞かないといけないんだけど。赤城が気にしているから仕方なくするだけで僕は別に気にしてはいないからな。


 夜夢が元の場所の所に行って10分ほどが経ったんだとは思うのだが……ユウのやつ来ないぞ。流石に中では待てないから外に出たのはいいものの時間を潰せるものがないのはしんどいな。暇だし情報の整理でもしておこうか。まずは何故か平日に先輩がお見合いをしていてそれを止めるためにユウが居て、守友家の連中もいる。ここに来る前に赤城にも会っているわけだし、何かあるのか?


「・・・何をやっているんだよお前」

「ユウ、遅いぞ」

「いや、大変だったんだよ」


 何が大変だったのだよ。僕の方が今日……大変ではなかったから何も言えないんだがどうすればいい? 「とりあえず歩きながら話すよ」とユウがいうので僕は大人しく付いて行くが、何分経っても何も言ってこない。そういえばこの前の気絶させたから気まずいのかな。気になんて全くしなくていいのにな。まぁ仕方ないから僕から話してやろう。


「ユウ、雪菜さんと何かあるのか?」

「何もないけど」

「赤城が心配していたぞ」

「そうか。別に何もないから心配はしなくていいぞ」


 あの一件で変な考えしないといいんだが……コイツからしたらアレは地雷だっただな。しかも竜二の息子である竜樹がしたことも相まって。なんとでもなるだろうから別にいっか。お見合いに関わるのはできれば2度と嫌だわ。何もしていないんだけどね。

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