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21話 復讐……1

 さて……宇恵野に情報を集めてもらって約2週間過ぎた。今は土曜日で宇恵野が集めてくれた情報に目を通す。学校内では何も情報は掴めはしないということは学校内では動くことが出来ない奴と考えるのが自然だろうけどもそれはないな。竜樹派閥の人間が今になって大勢抜けて、黒井派閥に引きずり込んだ人間が変わりに入ったことがあった。表ではそんなに変化が無い生徒会ではあるが裏では相当変わって行っている。いい方向に向かっているのでそれはいいだろう。


「母さん、少しだけ出てくるね」

「どこ行くの?」

「散歩」

「気を付けて行ってらっしゃい」


 家を出たのはいいが散歩する気も起きないのでどうしたものかと悩みながら歩いていると1台の車が僕の近くまで来てからスピードを緩めた。こういうのって攫われるタイプのやつだと思い2,3歩後ろに下がると後部座席の窓が開きそこには見たくない顔が出てきた。僕が嫌そうな顔をしていると「そういう顔をするなよ。伯父だぞ」と笑顔で言いやがった。


「出会い頭に腹パンを食らわすような奴が何を言っているんだよ」

「はっはっ些細な復讐だ」

「・・・なんの用だ?」

「まぁそんなに警戒はするな」


 乗るように促されたので渋々乗車したら知らない女性が運転席にいた。しかもメイド服を着ているのでびっくりはしたが別にそこはいいんだが何故、僕の位置が分かったのかが気になる。誰かに付けられている可能性はあったが怪しい奴はいなかった。「今、学校で問題が起きているんだろ?」と悪い顔をしながら言ってくるので何かを知っているんだろう。


 竜二は「とあるガキが俺の所までやって来てお前を破滅させるように依頼してきた」と言ってきたので何か絡んでいることは確実だろうな。一応僕は「受けたのか?」と聞いたら「まさか……お前に喧嘩を売るのであれば時間が相当いるからな」と答えられた。濁されてしまったのでこれ以上はコレに関しては質問はしないでおこう。僕が乗っているので連れ去られてしまったら抵抗できないからな。


「ほら、これが情報だ」

「何が目的だ?」

凛奈(りんな)に会わせて欲しい」


 凛奈とは竜樹と夜夢の母親で竜二の妻だった人だ。今はコイツが経営していた会社を継いで頑張って働いている強い女性だ。それは僕ではなくてジジィに言えよと思うが……「断る。あの人に負わせたのを忘れているのか?」と渡された物を返しながら睨み付けた。竜二は「・・・すまないとは思っているが」と申し訳なさそうにしている。凛奈さんに連絡したら会ってくれるだろうけど、それは本人の意思で会いたいと思った時にしてもらうことにした。


 運転しているメイドさんに対して僕は「止めてください。ここで降りるので」といい車を止めてもらいました。僕は降りる前に竜二へ「大人しく老いろ」と言って車を降りた。流石に言い過ぎたかと思いはしたが、この1枚盗んでおいた紙を見るに関わっているみたいだな。僕の弱点とか丁寧に書いているんだよなぁ。それにしてもどこで僕の弱点だなんて知ったんだ?


「・・・にしても僕の弱点が雪菜さんってなんでだ?」


 まぁある意味弱点ではあるが……ん? 何か小さく文字が書かれているのは「お前なら簡単だろ?」とあった。なるほど予測されていて手のひらってわけなのか。他の人も書かれているが全てが嘘だと思えるようなやつばかりだった。雪菜さんを囮にして僕に誰かを潰させたいってことなのだろうか。まずはアイツを潰してやろうかと思ったが何もしない方がいいか。母さんや夜夢にはバレないようにしないといけないだろからな。


 ラスボみたいな奴に関わりたいとは思えないから放置しておいて何かしてきてからまた縛りあげればいいかな。簡単には縛られはしてくれないだろうから頼むから何もしないでくれたら一番いい。僕としても無駄な労力を使いたくはないからね。まぁアイツが何をしてこようと止めてしまえばいい話なだけだからな。・・・竜樹やその他に任せておけばなんとかなるだろう。


 なんてことを考えながら家に戻っているとスマホが震えたので誰かが電話を掛けてきたんだろうと思い取り出して画面を見ると赤城という表示がされていた。連絡先を交換はしておいたがメッセ自体が来るのが稀なのに電話だと? とりあえず電話に出てみると『藤咲 咲人、お前に復讐してやる』と低い男の声が聴こえてきた。復讐されることは何もしていない筈だが一体何者なんだろうか。


「どちら様で?」

『ワシのことは眼中にないのか』

「なるほど。それで赤城はどこに?」

『焦るな。まずは貴様の大事な小娘がどうなるか気にならないか?』


 雪菜さんか……最悪なことになってしまったな。正直に言って赤城はどうなってもいいがそれは流石にダメなことだから助けるが優先順位を決めさせてもらわないといけない状況もある。ゴリ先輩は『それとその小娘の母君もな。そこから40分はかかるだろうから襲うまで10分は待っていてやろう』と言って電話を切った。はぁ~結局僕が動かないといけない状況になってんじゃねぇかよ。今現在うだうだ言っても仕方ないので本気で走るか。


 竜二の車で結構遠い場所まで来てしまったので普通に走ったら40分はかかるからな。準備運動だけ済ませて走り出す。徐々にスピードをあげていき呼吸がままならなくなるがそれをフル無視してスピードをさらにあげる。すれ違う人がびっくりしているが謝らずにそのまま避けて行く。それを繰り返しやって9分が過ぎたくらいに雪奈さんの家が見えて来た。


 家の前にはガタイのいい男共が5、6人いる。よくは聴こえないが「この美人親子を犯していいのか」や「藤咲とか言う男の目の前でするのもいいな」など言っているのは聞き取れた。よし、コイツらは処刑しても問題はないだろう。この世に存在をしなくてもいい奴らだろう。容赦なく本気で潰せるから僕的には安心だ。


「おい、アレってなんだ?」

「アレが藤咲咲人だ!!」

「速くな___」


 近くにいる1名の顔面に膝を叩き込んでやったら聞いてはいけない音が聴こえた気がしたが気のせいだろう。他の奴らは何かを話しているがなんて言っているかが分からないので近いやつから処理をして行く。殺しはしないが生かす気もないので急所は積極的に狙って行く。一人また一人と始末していっていると……


「&_vおんびゃふこおゆvd×*とるな」

「命乞いをしているんだろうけど、全くわからないから」


 おそらく命乞いをして来た男に対して踵落としを左肩にくらわせて脱臼か粉砕かしたと思う。逃げようとしているのが3名いるので人間が動かないであろう動きをして仕留めて行く。ただ一名だけは残している。情報を得るためには必要なことなので意識が保てるぐらいの攻撃に留めておく。


「さてと……お前らのボス? の居場所と目的を言え」

「だずげで」

「答えてくれたらな」

「いべなび」


 答えられないとのことなので仕方ないので意識を刈り取る。よし雪奈さんと奏さんが無事かを確認しようと。

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