6話 発声と読書成果
読書の部分
後書きにまとめます。
読み飛ばし可
「ママ!」
「は~い。アルマ。ママですよぉ~」
「ねェねェ!」
「キャー!アルマが私の事を読んだわ!お兄様!」
「あーあ。聞いていたとも」
「にぃにぃ!」
「あぁ。アルマよく言えたね」
俺はやっとまともに言葉を話せる様になった
俺とミーシャは1歳の誕生日を迎え
俺は歩きはほぼマスター
言語も片言レベルでなら話せる様になった
順調に成長できていると言っても良いだろう
(そう。順調。順調のはずだ)
「マナ、お腹、すいた」
「はい。ただいま」
うん。順調の筈だ
「マナ、喉乾いた」
「はい。こちらをお召し上がり下さい」
順調なのだが
「かぁ様、にぃ様、ねぇ様、誰か、イス、座らせて」
「「「私が!(僕が!)」」」
うちの妹の方が絶対に喋れている
今の短いやりとりの中でも数個わからない単語があった
推測はできるが使えるか?と聞かれると無理だった言葉だ
俺は今一部始終を見て学んだ形となっている
(いや、なんでだよ!)
心の中ではこんなに色々と思っている俺が
純粋無垢な赤ん坊に遅れをとっているなんて…
…でもさ?俺頑張ってるほうだぜ?
英語があれだけ苦手だったのにこの世界の文法をある程度仕組みがわかる様になってきて
後は単語と単語を組み合わせる作業に入っている団塊
なのに、なのに!
「アルマ、も、誰か、座らさせて、あげて」
「「「私が!(僕が!)」」」
俺は抱き抱えられる。1番俺の元に早くたどり着いた兄アモンにだ
ぐぬぬぬ
今のは言葉がわかったぞ?妹よ。俺より喋れるからって上からになりやがってぇぇぇ
理不尽な事を言っているなというのはわかってる。1歳児の精一杯の思いやりなのだろう
しかし、それを自覚しながらも俺は
負けてらんねぇ
という実に大人気ない事を思うのだった
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俺は妹に対抗心を燃やした後
皆で夕飯、兄妹でお風呂という日常をこなし
寝る準備をし終わった
俺はいつもの日課である
【魔力循環の仕組みと増幅方法】というタイトルが判明した愛読書を読み始める
「アルマ様は本当にあの本が好きですよねぇ~」
「ええ、もしかして本当に読んでいらっしゃるのかしら?」
「まさか、国の学者レベルが理解する様な内容よ?」
「そうよね?魔力循環なんて知らなくても魔法は出せるしね?」
「そうよねぇ~」
「しかも、あの本の作者ってさ……」
メイド達の事を何言ってるのかわからん
とにかくうるさいなーと思いつつ
俺は解読できた言葉。新しくわかった言葉
偶に指さしてマナに聞いた言葉などを考慮して
文字の推測をしながら読んでいく
そして、俺は1つの成果な満足する
そう。魔法を使う為に重要だと思われるページの解読に丸々成功したはずなのだ
長々と書かれているが
要はこういう事
【魔法を行使する時、人は意識、無意識に問わず同じ事をしている
その行為を魔力循環と命名と共に本書でも用いる】
次の文に魔力循環について書かれている
【魔力循環とは、魔法を行使する為の流れ。体の右胸あたりを中心に2方向から魔力を体全体に通す。そして、それを全体に行き流す】
右胸というのは心臓
2方向というのは俺の名前解釈でしかないが動脈と静脈
俺はそう解釈している
【魔法を行使する際の流れとして、当初は一点に魔力を集めるかと思ったがどうやら違うようだ】
これは俺が最初にやったミスだ
【魔法を行使する際の正しい流れは、全体に魔力を流しわたりそれを維持する事。その状態で魔法名。例えば【ターブル】と風の適正属性を持つ生命体が発動に必要な魔力量があればそれに見合った魔法が出る。
この原理は一点に魔力を集めると言う事は他の所に魔力が行き渡っていない状態。それを体は良しとせず補おうとし逆に制御ができなくると推測される】
本によれば全くの逆だったらしい
言われてみればなるほどなーっと言う感じである
そして、重要だったのは次
【体内において、魔力が感じられないという事はありえない
魔力とは血と同じく常に体を回っており。
それが遮断されるという事は生命活動の維持ができなくる。病気の1つに魔力遮断病と言うものがある。アレは魔力を作る器官に影響が出てからだと思われる
医学は私の専門分野ではない為、またの機会とする
私が言いたいのは魔力遮断病の患者でない場合
生まれつき魔力の乏しい人口の10%の人間も魔力を感じる事は可能である。
魔力が乏しい人にはピンとこないかもしれないが右胸あたりに神経を集中させてみてくれ。】
俺はこの本の続きを知っているが
本を読みながら実践する
【何も感じない?】
あぁ感じない
【それはそうだ。まだ何もしていないから】
最初はイラッとしたが今ではこの作者を尊敬している
【右胸に神経は集中してるかい?よし。それじゃやってみよう】
準備はできた。さぁやろう
【集中して、集中して。さぁ頭の中で唱えて】
魔力がない子供にとって
今の俺にとっての魔法の言葉
【魔力拡散】
(魔力拡散)
その言葉を俺は心の中で唱えた
すると、俺の右胸が高鳴った。そして、封印された魔力が広がる
俺はこの快感。俺は酔いしれている。何度やっても良いものだ
【気絶した人はおやすみ。起きている人は続きだ。僕の話に付き合ってくれ
この魔力拡散本来やる必要は全くない。ただただ内にある魔力を外に放出するだけの行為。本来は出す必要はない。魔力とはずっと体を循環しており、魔法を行使して外に出した時は生成されるというものだ
それを排泄する行為が君がやった事だ。これで魔力が無いと思っていた君も魔力を感じられただろう?ちなみに、だが魔力拡散という言葉に何の意味もないよ。
魔力というものに実感のない人の為に作ったスイッチみたいなものだ。一回目の感覚を思い出せばもう唱える必要はないよ】
唱える必要は無いとの事だが俺はいつも唱える
それくらいこの魔法の言葉が好きになったからだ
ちなみに俺は当初。初めて試した時は気絶した。
この本によると、魔力を酷使すると倦怠感。限界を超えると気絶するらしい
幸いその時は昼寝と思われていた様で特に問題視はされず
次からは寝ていると思われる様に意識して実行し続けた
何故か。それはこの本で学んだもう1つの重要な事柄が関係する
とにもかくにも、魔力循環や同時に発動の仕組みはわかった
しかし、これを解読したした時点では只の知識に過ぎず
俺は現状魔力を封印されている状況なので試す事ができなかった
しかしだ!
俺は見つけた
現状を打破する方法を!
それが重要な事柄である魔力増幅
記述によれば、魔力を増やす方法は本に4つあるらしい
【1つ、成長によるもの
魔力は成長する事に増え続けるとされる。体が大きくなるにつれ行き渡るのに必要な魔力量が増えるからと推測。同じ体格差によって個体差があるのは、まだ解明出来ていないが生まれながらの才能というのが今のは考えである】
つまり、生きてれば成長する
そして、赤ちゃんの時は普通。魔法を発動できない
(そう。普通は)
そんな中、妹ミーシャは魔法を発動させて
あの今は直された壁を破壊した
故の母ルーナの魔法であろうキスによる魔力封印
発動できないはずの魔法を幼い娘が発動した
無意識であろう娘が次にまた同じ事をしたら今度こそ誰か怪我をするかもしれない
俺は多分念の為とかじゃないか?
完全なとばっちりである
しかし、まぁこの本に出会うキッカケをくれた妹には感謝はしている
ちょっと憎らしく思ってるけどね
そして、2つ目
【2つ発現の禊
通常3歳~6歳の間に多くの子供が行う行事
一説によると神が禊にきた子供の魔力の枷を解き放つと言われている。禊を行っても変化のない子供が大半であると言う
中央都市の最高機関ルビス協会により管理されており
1人、1000金貨という莫大な金を1人1回使う事で禊を行える
禊成功者は飛躍的に魔力上昇する傾向にあるらしい。これは生まれ持った資質によるものであろう。魔力が飛躍的に上がらなくても血筋から高い魔力を多くもっている可能性の高い上級貴族の子供は上手く魔力の制御ができない傾向にある
しかし、禊をすると安定するという事を聞いた
実際に協力して頂いた名の知れた貴族のスポンサーのご子息が
魔力の安定と共に少しであるが魔力が上昇していたという事実が確認された
ちなみに、この禊を2回以上行っても効果は無いらしい
そして、幼少期が好ましい様で未だ公になっている情報で6歳以上で禊による効果を得たものはいない
今後はできれば、五柱の子供の禊に何とか同行したい所である】
発現の禊と、言うものがあるらしい
これは3歳になってからの様だがそういうイベントがあるらしいと言う事がわかった
出てきた単語で「五柱」というのだけ意味が分からず仕舞いだが
知りたい事に直接関係はなさそうなので今後知る機会があればという事にしておく
そして、ここまでは成長に合わせて。年齢がきた時のイベント
とと言った今の俺にはどうしようもない受け身な魔力増幅方法だ
ここからが能動的な増幅方法となる
ここからの解読は楽しすぎて捗ったものだ
【3魔力消費
魔力は使う事で増えるというのが学説がある
私はそれに賛同する。私がした研究と実体験でも魔力を1日で使い切って寝込む。それを1年し続けた結果。私を含め全員が僅かながら魔力が上昇した。これは確かな事実である。
微々たるものではあるが上昇したのだ
これは偉大な進歩である
ちなみに魔力消費の方法は
先程紹介した通称・魔力拡散でも構わない
魔力を失えばいいのだから魔力拡散でも何ら問題ない
僕の属性は火なので、周りに被害が大きい為
毎日やり続けた
しかし、その魔力の過剰消費は倦怠感や時に意識を失う事もある為
学校などで、これが採用される事はないであろう】
コレだ!
何回読んでもめっちゃ面白いやん!
魔力を消費すれば魔力が上がる!ラノベで読んだ記憶がある
もしや、ラノベの作者は転生者なのでは?
そして、俺はこの部分を解読した日から毎日やり続けている
そう。毎日だ。そのお陰で……
(いや~何度感じてもいいもんだな~)
体内に溢れる魔力を感じて優越感に浸る
理由?そんなのはわからない。
ただ、推測はつく。俺の魔力が溢れたのではないだろうか
ルーナの魔法で抑え込める魔力量を俺が超えた
それくらいしか理由が思いつかない
まぁどうでもいい事だ
とにかく俺は今。魔力を感じれる
そして、魔法を使おうと思えば…そして、それも…
とにかく今はいい。読書の続きだ
4つ目の増幅方法もとんでもないものだった
【4戦闘経験、モンスター撃破
人口の約3割を占める人気の職業に冒険者がある
その冒険者は軒並み魔法や身体強化に魔力を使うのが上手い
そして、彼らは成長するのだ
私と一人前と呼ばれるCランク以上の冒険者とでは赤子と大人以上の差があるのは当然。
しかし、そのCランク冒険者も例外はあったとしても基本的にはそこまでの大差はないものがほとんどだ
そう。Fランク冒険者がそれに該当する。
彼らのほとんどは戦闘学校を卒業し冒険者となり基本を学ぶ
私も卒業者の1人なので、逆立ちしても勝てないなんて事はありえない。
しかし、そのFランク冒険者が死亡率の高い冒険家業で生き残りCランク冒険者となっている頃には私は手も足も出ない事であろう
この事から戦闘経験を積めば魔力の増減をする事がわかっている
私の専門外ではあるが昇級とかいう考え方もあるらしい
頭のおかしい主張だがモンスターを倒す事や人との戦闘経験で強くなるというのは紛れもない事実。私は魔力を扱うにつれて洗練されいき。
尚且つ何度も魔力を枯渇させたり近い状態を繰り返す事で魔力が少しずつ上がっていくのではないか?っと推測する】
作者の言う事も一理ある
しかしだ!
レベルアップ!ktkr
昇級のニュアンスとしてはレベルアップで間違いいないだろう
転生者である俺はそれを否定しきらない
この本の作者にとっては非現実的でも俺にとっては魔法という時点で常識の範囲外なのだからレベルアップがあったとしても何らおかしくない
そして、モンスター!
これは作者の口ぶりからいる事が判明した
とりあえず、今の俺には関係のない事だが近い内にモンスターとやらとは対峙してみたい
もちろん。倒せる様になってからの話ではあるが
俺がこの本で完璧に解読出来たのはここまで
長い道のりであったがその分得るものはあった
そして、今得たものを実践する
そう。俺は魔法を今から使う
俺は本を閉じ置き。徐に立ち上がり歩き出す
その様子を(?)と不思議そうにミーシャが見つめる
それに気づきニヤッと笑う
俺はベランダの戸を開け外に出た
その時点で部屋にいたマナを含めるメイド達も俺を見た
「アルマ様!危ないですよ!」
マナが近いづいてくる足音が聞こえる
そんな事を気にしない俺は
ミーシャを含めて全員を驚かせてやろう
魔法を使えないと思われている俺が魔法でを使う所を!
破壊系の魔法でも外に打てば大丈夫だろう
(魔力を体全体にいきわたらせる)
あぁ右胸に魔力を感じる
そこを中心に体中を駆け巡るのがわかる!
そして、感覚的にだ
魔法が発動する!とわかる
(なるほどな!ミーシャが魔法が発動する前に騒いでいたのはこの感覚か!)
俺はその感覚にミーシャとは違い体を心を委ねた
そして、俺は唱える
「魔法、発動」
拙い言葉で、この世界で言いたかった憧れの言葉を発音する
そして、俺の魔法は発動し、、、
俺は、
マナやミーシャの目の前から
消えた
アルマの愛読書となった本のまだ解読が進んでおらず
アルマがまだ読んでいないページにこう書かれてある
【魔力循環の阻害
世の中には魔力循環を阻害しうる固有魔法を扱うものや道具が存在する。阻害されている状態で魔力操作に乏しいものが魔法を使うと
魔法が暴発する恐れがある。稀な例だが魔力循環の一部の要素として記述しておく】
そんな事が書かれているとは露にも思わないアルマであった
この世界の強くなる方法
1、体(年齢)の成長
2、禊(覚醒みたいなもの)←後々話の中で詳しく
3、体内の魔力を空っぽにしまくる
4、対人、モンスターでのレベルアップ
てな感じ。読むの大変そう。って思ったのでまとめました。↑わかってたら続きの話はわかると思う
わからなかったらその番号の所だけ読んでください
少しだけ、アルマにはわかりえない情報を1つ
アルマにはステータスやレベルアップといった要素は独力ではわかりえません。これ以上は後のお話にて
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